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若田 軌道上で直面した最大の問題は何でしたか?
チャオ 作業する中でさまざまな難題に直面しましたから、特に困難だったことを1つ挙げることはできません。確かに、食料が不足したことは辛かったです。10月にISSに到着した時から飲料水や食料の残量が少ないことは分かっていましたが、12月末にプログレス補給船が来るまで十分もつと思っていたのです。でも、予想以上に食料が減ってしまい、11月中旬に最初の食料節約指令が出ました。食料の消費を抑えながら生活していたら、私も、もう1人のクルーのサリザン・シャリポフも、5〜6週間で10ポンド(約4.5キロ)くらい痩せてしまいました。それはちょっと参りましたね。
若田 ISSに一緒に滞在したロシア人のサリザンさんとのチームワークは?
チャオ サリザンは一緒に仕事をしやすい人でした。サリザンも私も融通がきく、落ち着いたタイプの人間ですし、ISSの広さも2人で生活するには十分でしたから、とてもやりやすかったです。私は主にアメリカのモジュールで、サリザンはロシアのモジュールで作業をしましたが、食事は一緒にとっていました。結果的にはそれで非常にうまくいったと思います。
若田 ロシアのソユーズ宇宙船での飛行はどうでしたか?
チャオ スペースシャトルとはまったく違いますが、信頼性の高い宇宙船です。内部は非常に狭くて、膝を胸に抱え込むような格好で乗り込みますが、システムは非常にシンプルで、信頼性の高いものになっています。ソユーズは固体ロケットブースターを使っていて、打ち上げはとてもスムーズでした。
帰還の時にパラシュートで地上に降下するというのも変わっています。地面にはかなり激しくぶつかりますが、システムがうまく機能して衝撃を抑えてくれるんです。スペースシャトルとソユーズ両方に搭乗できたのは、本当に貴重な経験でした。
若田 幸運にも、私は、リロイが帰還した時に語学訓練でロシアに滞在していて、フライト成功をモスクワで一緒に祝うことができました。本当によかったです。
チャオ 素晴らしいことに、着陸の数時間後にロシアの星の街(スターシティ)でコウイチに会えたんですよね。あの時は、家族や親友にも迎えられて本当に嬉しかったです。その日の夜は皆で祝杯をあげることができましたし、コウイチがロシアにいてくれて本当に嬉しかったです。
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