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若田 ISSのコマンダー(船長)としての重要な任務とは何ですか?
チャオ コマンダーには、ミッションを成功に導くための全責任が課されています。すべてに関して専門家である必要はありませんが、ミッション全般のことを広く理解しておかなければなりません。ロシア側の作業はほとんどサリザンに任せていましたし、共同作業については、打ち上げ前の訓練で、フライトディレクターや地上チームとの連携を含め、十分調整を行ってきましたので、特に問題はありませんでした。それに、私には3度のシャトルフライトの経験がありましたので、今回の任務に対しても前準備は万全でしたし、幸いにも全てうまくいきました。
若田 あなたは素晴らしいコマンダーです。素晴らしいクルーに恵まれて、地上のサポートチームも素晴らしかったということですね。
チャオ そうです。素晴らしいチームでした。
若田 ISSのコマンダーになるためのアドバイスはありますか?
チャオ コウイチが今やっていることを継続すればよいだけですよ。コウイチは立派な宇宙飛行士ですし、本当に素晴らしい。できればISSでまた一緒に仕事をしたかったのですが、残念ながら私のフライトは今回が最後でした。コウイチは、どんな状況でも、クルーとしての役割を十分果たしてくれる。水中訓練で見事な動きを見せるコウイチが、実際に宇宙遊泳をする日を楽しみにしています。
野口宇宙飛行士が搭乗したスペースシャトル飛行再開のSTS-114ミッション(日本時間2005年7月26日打ち上げ)においても、コウイチはロボット工学、船外活動の分野で非常に積極的かつ重要な役割を果たしましたが、それは今後のミッションでも必要とされる大きな活動でした。野口宇宙飛行士のようにきっと成功し、スターになると思います。
若田 ありがとう。頑張ります。私もまたあなたと一緒に宇宙へ行きたかったのですが、どうして宇宙飛行士を引退する決断をされたのですか?
チャオ そうする時期だったからです。私自身は、宇宙飛行士としてできることはすべてやりました。その一方で、飛行経験がなく、初めてのミッションを心待ちにしている宇宙飛行士がたくさんいます。ですから、自分が再びミッションに参加するのではなく、後輩に道を譲り、彼らのミッションの準備を手助けするのが、私の役目だと考えたんです。
Expedition-10 ダイジェストムービー
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