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イトカワの代表的な地名

イトカワ 写真


イトカワ 写真
ミューゼスの海(中央の滑らかな地域)
イトカワから4.1km の距離で撮影

イトカワ 写真
ウーメラ砂漠(白丸部分)
イトカワから3.8km の距離で撮影
太陽系天体の100メートル程度より大きい地形に名前をつける場合、国際天文学連合(IAU)によって承認を受ける必要があります。イトカワの代表的な地形には次のような名前を提案しました。その名前と由来、地域の特徴を紹介します。


内之浦(Uchinoura Bay)
比較的平坦な地域。これまでJAXAが「はやぶさ」を含む科学衛星を打ち上げてきた場所である、鹿児島のJAXA内之浦宇宙空間観測所にちなんで提案されました。なお、内之浦町は近隣との合併で現在は肝付町になり、内之浦という地名は行政的にはなくなりました。


ミューゼスの海 (Muses Sea)
中央部にある滑らかな地域。「はやぶさ」プロジェクトのコード名“MUSES-C”にちなんで提案されました。Museはギリシャ神話の芸術の女神の名前です。
滑らかなミューゼスの海の上にも、少数ながら岩塊があります。一部の岩塊の周りは少しへこんでいるように見えます(図中1など)が、どのようにしてできたかはまだ分かっていません。これは、ミューゼスの海を構成するレゴリス層の性質を調べる重要な手がかりとなるでしょう。
ミューゼスの海ではクレーターも発見されました(図中2)。また、ミューゼスの海の周りにある、岩塊が非常に多い凸凹した地域にも、クレーターらしきものがあるのが分かります(図中3)。
このミューゼスの海は、「はやぶさ」の着陸候補地点(図中A)となっています。


ウーメラ砂漠 (Woomera desert)
大きな盆地になっていて、大型クレーターである可能性が高い地域。2007年6月に、イトカワのサンプルを採取したカプセルが回収される予定となっているオーストラリア南部の砂漠地帯ウーメラにちなんで提案されました。試料の回収成功への期待が込められています。
ミューゼスの海に比べると岩塊は多いのですが、所々に滑らかな地域があります。また、盆地の周囲では、大きさ50メートルのイトカワ最大級の巨大な岩塊が見つかっています。

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