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 「2006年のJAXA」 宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事長 立川敬二
			2006年は、われわれJAXAにとって新しい門出の年となります。今年は数多くのロケットの打ち上げがありますし、できるだけたくさんの衛星を打ち上げ、それが国民の皆様のためになるようにしていきたいと考えています。
			引き続きご支援よろしくお願いします。

昨年を振り返って
2005年を振り返ってみると、いろいろ盛りだくさんな年でしたが、おおむね順調でした。
2月のH-IIAロケット7号機の打ち上げ成功が良いスタートとなり、その後、7月にM-VロケットによるX線天文衛星「すざく」の打ち上げ、8月には光衛星間通信実験衛星「きらり」を打ち上げました。画期的なことに、「きらり」は小型衛星「れいめい」と一緒に、日本のロケットを使わず、ロシアのロケットで打ち上げました。9月には小惑星探査機「はやぶさ」が小惑星イトカワに到着。イトカワの写真をたくさん撮影し、今まで見たことがないような小惑星の素顔を私たちに見せてくれました。そして、11月にはイトカワに着陸し、サンプル採取に挑戦しました。うまく採取できたかどうかは定かではありませんが、サンプルが入ったカプセルが無事地球に帰ってくることを期待しています。10月にはオーストラリアで超音速の無人飛行機の実験に成功しました。

また、7月には飛行再開第1号のスペースシャトル打ち上げが成功し、野口聡一宇宙飛行士が活躍してくれました。地球に帰還した野口宇宙飛行士を、国民の皆さんがあんなに盛大に迎えてくれたというのは、私にとって大変印象深かったことです。宇宙へ行った人がまだ非常に少ない中で偉業を成し遂げたことが、皆さんから高く評価されたのだと思います。
「はやぶさ」が大きな話題になったことも、野口さんの飛行も、国民の方々に宇宙への関心を持ってもらうという意味で大変良かったと思います。

そして、昨年はペンシルロケット誕生から50年ということで、8月に50周年記念イベントを行いました。たくさんの子どもたちに、日本の宇宙開発の原点であるペンシルロケットの発射を直接見てもらえたことは、とても意義深かったと思います。

私がJAXAの理事長に就任したのは一昨年、2004年の11月でしたが、その年は残念ながら失敗の対策に追われた年でした。その頃から見ると、2005年はやっと平常な状況に戻れたという感じがします。


野口宇宙飛行士 写真

野口宇宙飛行士 写真

野口宇宙飛行士ふるさと帰国報告会

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