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今年の目標
昨年の打ち上げが全て順調でしたので、今年はより計画的に進めたいと思います。新年早々から3機の打ち上げを予定していますが、4月以降にも予定している打上げが4回ありますので、それらを計画通り進め、できるだけ遅れないようにしたいと思っています。
これらは打ち上げ関係ですが、やはり将来の種を仕込むことも必要です。地球観測、環境対策の衛星については、既定の計画として着実に開発していきます。その他にも、最近は一般の方でも作れるようになってきた、小型衛星をもっと使えないかと考えています。専門家が宇宙で実証したいもの、例えば、部品や材料などを気軽に打ち上げられるようなスキームを作りたいと思います。小型衛星は、大型衛星の打ち上げ時に余裕があれば一緒に打ち上げられますので、その時期や、軌道の方向などを定期的にアナウンスできればと思います。「何年度にこういう軌道の打ち上げが可能です」と、あらかじめオープンにしておけば、皆さんも計画を立てることができるでしょう。これは日本だけでなく、アジア各国の方たちにも呼びかけて、「打ち上げたい人はどうぞ」というようにしたいと思っています。


  


定常的なロケットの打ち上げ
今年の特徴は、1月と2月の2カ月間に3機のロケットを打ち上げることです。まず1月19日に、H-IIAロケット8号機による陸域観測技術衛星「ALOS」を、2月15日にはH-IIAロケット9号機による運輸多目的衛星新2号 「MTSAT-2」、2月18日にはM-Vロケット8号機によって赤外線天文衛星「ASTRO-F」が打ち上げられます。ロケットはH-IIAが2機とM-Vが1機で、打ち上げ場所も別々ですが、2カ月間に3機も打ち上げるというのは、今までにないことです。
これからは定常的にロケットを打ち上げたいと思っていますが、今回はそのリハーサルになると思います。担当者は大変だと思いますが、この難関を乗り越えない限り、定常ペースにはなりません。昨年末から一生懸命準備をしてきましたので、2機を同時並行的に作業できるということを国民に示したいと思っています。
H-IIAロケット 写真
  
H-IIAロケット
M-Vロケット 写真
  
M-Vロケット


国民との対話の重要性
やはり、国民の皆さんにJAXAの活動を分かっていただくことが必要です。昨年は野口宇宙飛行士のスペースシャトル搭乗や、「はやぶさ」がイトカワに到着した時に話題が盛り上がりました。ですから、そういうことをうまく活用すると同時に、定期的なタウンミーティングなどで、国民と語り合うことが大変重要だと思います。その仲立ちをしていただくのが、ジャーナリストですから、われわれもできるだけ情報発信をして、まずは記事にしてもらわなければなりません。JAXAとしても、国民の航空宇宙開発への理解を深めるような活動を大いにやっていきたいと思います。
今年もよろしくお願いします。



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