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2007年夏。おそらく気温は40度以上になるでしょうか。オーストラリアの砂漠で「はやぶさ」ミッションは、「サンプルの着地」で終わる予定です。はるかな旅を続けた4年間の計画の中で私たちが受け取る「モノ」は、数十センチの大きさの帰還カプセルだけ。しかし、惑星科学探査で「戻ってくるモノがある」ということは、すごいことなのです。 2005年9月、巨大でもなければ奇をてらった形もしていない探査機「はやぶさ」は、3.2億km(太陽までの往復距離を超える)の彼方の小惑星「イトカワ」にたどりつき、これから世界ではじめてのサンプル回収に挑もうとしています。 ミッションはまだ半ばであり、これからが山場です。 JAXA相模原キャンパス(宇宙科学研究本部)にある「はやぶさ運用室」は人類がまだ誰もたどり着けていなかった小惑星の詳しい様子を窺い知ることのできる、小さな窓。サンプル採取のトライアルに前後し、緊張感の高まる「はやぶさ運用室」からのトピックスや、ミッションの理解の助けとなるような情報をお送りします。
(はやぶさ運用チームメンバー/JAXAウェブサイト編集部 寺薗淳也)
[2005年11月14日〜 連載] |
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![]() ![]() まずは科学的成果を得るために。かなうなら、より多くの科学的成果を得るために、いちばん安全で、かつ科学的にも重要で、さらには衛星の運用にも大きな支障を与えない場所(タッチダウン目標地点)を決めなくてはなりません。 日米の科学者が集まり(プロジェクトにはアメリカの科学者も関わっています)、議論を戦わせたこの日の会議は、はからずももう1つの側面を見せてくれました。より望ましいサンプルサイト決定のためには、より詳細な情報をもとに、最先端の科学的知見による意見が語られなければなりません。つまりこの会議は、惑星科学の最先端をゆく、熱いワークショップの場となったわけです。 ![]() [写真/右上: SSSミーティング] 各観測機器の最新の成果が披露され、サンプル最終場所を選定するための議論が行われます。もちろん会議は英語。日本人が日本人に英語で質疑応答するという場面もあったりします。 [写真/左下:ジョークも英語] |
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