(1) |
合衆国は、30年以上の間、宇宙空間の探査及び利用において世界を導いてきた。宇宙空間における我々の業績は一世代のアメリカ人及び世界の人民を鼓舞してきた。我々は、国家安全保障、外交政策、経済成長、環境保全、及び科学・技術上の卓越性における国家目標に資する、強固で、安定し、かつ均衡の取れた国家の宇宙プログラムを支援することにより、この主導的な役割を保持する。宇宙空間へのアクセス及び利用は、平和を維持し、合衆国の国家安全保障並びに民事上及び商業上の利益を保護するために最も重要である。合衆国は、国家の及び国際的な宇宙活動においてより高度なパートナーシップ及び協力関係を希求し、かつ、平和目的のための宇宙空間の継続的な探査及び利用を確保するために他の国と作業する。 |
(2) |
合衆国の宇宙プログラムの目標は、以下のとおりである。
(a) |
有人探査及びロボットによる探査を通じての地球、太陽系並びに宇宙に関する知識の向上。 |
(b) |
合衆国の国家安全保障の強化及び維持。 |
(c) |
合衆国の経済的な競争力、及び科学・技術上の能力の向上。 |
(d) |
州政府、地方政府及び民間部門の宇宙技術への投資及び利用の促進。 |
(e) |
合衆国の国内政策、国家安全保障政策及び外交政策を推進するための国際的な協力の促進。 |
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(3) |
合衆国は、平和目的のため及び全人類の利益のためのすべての国による宇宙空間の探査及び利用を行うことを誓約する。「平和目的」は、国家安全保障及び他の目標を目指した防衛及び諜報関連活動を容認する。合衆国は、宇宙空間又は天体、若しくはそれらの一部に関するいかなる国家主権の主張も認めないし、宇宙空間からのデータ取得についての主権国家の基本的な権利に対するいかなる制約をも認めない。合衆国は、いずれの国家の宇宙システムも干渉を受けずに宇宙空間を通過し、同空間において運用する権利を有する国家財産とみなす。宇宙システムに対する意図的な干渉は、主権的権利に対する侵害とみなされる。 |
(4) |
合衆国政府は、国家安全保障宇宙システム及び民事宇宙システムの必要が異なる場合には、これらのシステムを別々に保持し、調整する。国家宇宙政策を実施するにあたって省庁が講ずるすべての措置は、合衆国の法令、国家安全保障上の要件、外交政策、国際的な義務及び核不拡散政策に適合するものとする。 |
(5) |
国家科学・技術評議会(NSTC)は、国家宇宙政策に関連する問題を解決するための主たる討論の場(フォーラム)である。適当な場合には、NSTC及び国家安全保障会議(NSC)は、政策過程を共同で統轄する。 |
この政策は、大統領が与える全般的な資金及び政策指針の枠内で実施される。