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太陽観測衛星 ひので (SOLAR-B)

これまでの主な太陽観測衛星の成果
1980年
SMM (Solar Maximum Mission)

国名:アメリカ
目的:太陽フレアや太陽からの放射線の研究。


主な成果

太陽コロナから大量の物質が噴き出すコロナ質量放出をとらえる。
(写真提供:High Altitude Observatory)


1981年
ひのとり(HINOTORI/ASTRO-A)

国名:日本(日本初の太陽観測衛星)
目的:硬X線像による太陽フレアの観測。


主な成果

太陽フレアに伴う硬X線像発生場所を初めて固定。


中国の紫金山天文台が観測した太陽の写真と
重ね合わせた、太陽フレア硬X線像。


1991年
ようこう(YOHKOH/SOLAR-A)

国名:日本
目的:太陽フレアやコロナの様子を観測。人工衛星による観測で、世界で初めて太陽活動周期の1周期(約11年)をほぼカバー。


主な成果

コロナが激しく変動する様子を観測。
世界初のコロナループの詳細な観測。
動画を見る


太陽周期の観測。手前が黒点数の多い太陽活動極大期で、奥が黒点数の少ない太陽活動極小期。



カスプ型フレア(コロナループの先がとがった構造)を捉え、コロナ中の反平行の磁力線がつなぎ変わることでフレアが起こるという「磁気リコネクション」モデルの証拠を世界で初めて観測。


ループの頂上から高エネルギーが出ていることを世界で初めて観測した。これはエネルギーの解放がループの上空で起きていることを示す大発見。


1995年
SOHO (Solar and Heliospheric Observatory)

国名:アメリカとヨーロッパの共同プロジェクト
目的:光球の磁場や太陽フレア、コロナ質量放出など、太陽の表面からコロナまでを観測。現在も観測中で宇宙天気予報に貢献。


主な成果

太陽表面から数10万kmの高さに達するプロミネンスの噴出など太陽の活発な様子がよく分かる。
(写真提供:NASA/ESA)


地球の13倍ほどの大きさの太陽の黒点を観測。
(写真提供:NASA/ESA)


太陽フレアに伴って発生したコロナ質量放出。真ん中の白い円は太陽の位置を示している。
(写真提供:NASA/ESA)


1998年
TRACE (Transient Region and Coronal Explorer)

国名:アメリカ
目的:太陽の光球、彩層(光球の外側)、コロナなどを細部まで鮮明に観測。現在も観測中。


主な成果

太陽のコロナループ。磁力線の影響で形成される巨大なアーチ状のガスの流れ。
(写真提供:NASA)

太陽から放出されるガス。
(写真提供:NASA)


2002年
RHESSI(Reuven Ramaty High Energy Solar Spectroscopic Imager)

国名:アメリカ
目的:太陽フレアで放たれる高エネルギーのエックス線とガンマ線を観測。現在も観測中。


主な成果

太陽フレアによって、非常にエネルギーの高いガンマ線が放たれているのを観測した。(赤線で示した部分)
(資料提供:Lin, R. P., et al. 2003, ApJ, 595, L69)


1.太陽活動の起源を解明する国際共同プロジェクト 
2.世界が期待する「ひので」の高性能望遠鏡 / 桜井隆 | 柴田一成 | セオドア・ターベル
3.これまでの主な太陽観測衛星の成果