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目次 巻頭言 凡例 第1章 第2章
第3章 第4章 後書き アペンディクス 索引

第11条 シャトル/SLの入手及び利用

1. 計画立案
SLの設計及び欧州によるSLの利用の両方に関連する入力の措置を講ずるために、欧州は、シャトル及びSLの利用者の要求についてのNASAによる立案に適切に参加する。適切な代表及び関連手続は共同で準備され、NASA及びESROによる合意を必要とする。
2. 飛行要員
飛行要員の機会は、ESRO又はSL計画に参加しかつSLを利用する政府によって後援される飛行プロジェクトに関連して与えられる。第1回SL飛行には欧州の参加国の飛行要員が参加する。
3. 最初のSL飛行ユニットの利用のための特別規定
(a) シャトル・システムの運用及び管理の一体性を確保するために、NASAは、その引渡しの後には、平和目的のための利用に関する最終決定を行う権利を含む、最初のSLユニットに対する完全な管理権を有する。
(b) 最初のSLユニットの第1回飛行に関して、システムの試験の目標はNASAの責任である。この最初の飛行での実験の目標は、協力に基づき、共同で立案する。それ以後は、この最初のSLユニットの協力の上での利用は、費用を支弁する利用を除外することなく、その有効寿命を通じて促進される。NASAは、その他の場合には、最初のSLユニットを無料で無制限に利用する。
(c) NASAは、その希望する最初のSLの修正を行うことができる。NASAは、このユニットの主要な修正を行うことが望ましいと考える場合には、ESROと共に検討する。ESROには修正装備を供給する機会が与えられる。あまり重要でない修正に関しては、コンフィギュレーション管理についての通常の手続が、変更に関する適切な情報を提供するために用いられる。
4. 今後の利用可能性及び参加主体の優先的な入手
最初のSLミッションの後に、SLを伴うシャトルの運用及び利用の最終的な条件を定めるのは時機尚早であるにしても、次の原則が適用されることを期待する。
(a) NASAは、協力的な(経費なしでの)方式又は実費支弁方式に基づき、SLのミッションのためにシャトルを提供する。後者の場合には、負担される経費は、少なくとも、統合、点検、乗員訓練及びデータの整理、処理及び配布、並びに供給される打上げ業務の経費を含む。
(b) ESRO及びSL計画に参加する政府の宇宙ミッションに関して、NASAは、この協力計画へのESROの参加を認めて、搭載物が制限される場合又は日程上抵触する場合にこれが公平であると考えて、第三国の実験又は応用に優先して、ESRO及びSL計画に参加する政府が実費を償還する飛行のために企図される実験又は応用に対してこの協力計画に基づき開発されるSLの利用の可能性を与えるものとする。協力飛行のために企図される実験又は応用は、継続的なNASAの方針に従って、長所に基づき選定される。その長所が少なくとも第三国の提案の長所に等しいことを条件として、ESRO及びSL計画に参加する政府の提案は、第三国の提案に対する優先権が与えられる。ESRO及びSL計画に参加する政府は、その協力提案に関する長所の判断についての見解を表明する機会を有する。

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