2.1. |
参加国は、欧州宇宙機関の理事会に対して、同機関が条約第5条2の規定に基づき、アリアン生産段階に関連する運用上の活動を確保することに同意するよう要請する。このために参加国は、欧州宇宙機関及びアリアンスペースに対して、この宣言の規定を履行し、かつ両者の関係を組織する協定を締結するように勧誘する。 |
2.2. |
参加国は、欧州宇宙機関がアリアンスペースに対して、アリアンの生産又は打上げに必要な範囲で、次のものを提供するように勧誘する。
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無料で、アリアンの開発段階及び昇級段階の枠内で得られた施設、設備及び工具で同機関が所有権者であるもの。 |
― |
無料で、アリアン計画の開発段階及び昇級段階から生ずる知的所有権。アリアンスペースは、同機関が所有する技術的情報でこれらの段階から生ずるものを無料で入手することができる。 |
アリアンスペースに提供された欧州宇宙機関が所有権者である財産が同機関の他の計画にとって有用であることが明らかとなった場合には、アリアンスペースが当該財産の利用に関する優先権を保持するという条件で、アリアンスペースと同意の上で各計画について定義されるべき方式に従ってこれらの財産を利用することができる。 |
2.3. |
参加国は欧州宇宙機関に対して次のことを勧誘する。
a) |
アリアン打上げ機の輸出促進において、特に他の国際組織に働きかけるにあたってアリアンスペースを援助すること。 |
b) |
アリアンスペースに対して、産業上の品質管理及び価格調査に関して必要な援助を与えるために全力を尽くすこと。 |
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2.4. |
参加諸国は、欧州宇宙機関の計画として実施されるアリアンの改良計画に関する、特別な協定をアリアンスペースと締結するように当該機関に勧誘する。
これらの協定は、アリアンスペースによる改良型のその後の利用に関する技術上、契約上及び財政上の方式を確立する。 |
2.5. |
参加諸国は、欧州宇宙機関の理事会に対して、アリアンスペース、又はその創設までの間、1979年6月12日のル・ブールジェのトランスペース協定の署名国によって正当に権限を与えられた代表者達と、可能な限り早期に、この宣言の2.1に規定された欧州宇宙機関とアリアンスペースとの間の協定を交渉すること及びこの協定を当該理事会に承認のために提出することを同機関の事務局長に許可するように、勧誘する。 |
2.6. |
参加諸国は、欧州宇宙機関の理事会に対して、取極第4条によって創設された、この宣言の参加国のみが投票権を有するアリアン計画理事会が、アリアン生産段階として次の任務を与えられることに同意するよう勧誘する。
― |
アリアン計画理事会は、欧州宇宙機関の事務局長からアリアンスペースの活動について通知を受ける。アリアンスペースの社長は、同事務局長に年次報告を提出する。 |
― |
アリアン計画理事会は、1.5.a)に規定された契約に関して、欧州宇宙機関の計画に適用可能な価格表を承認する。 |
― |
アリアン計画理事会は、意見を表明するために、アリアンスペースから参加諸国間での作業の地理的配分について通知を受け、かつ、参加国がこの配分の変更を拒否する場合には協議を受ける。当該参加諸国が拒否の問題をアリアン計画理事会に付託する。 |
アリアン計画理事会の勧告及び決議は、投票者の過半数による議決によって行われる。 |