3.1 |
RSAは、この協定に従った活動の運営に関して責任があり、及び、NASAは、この協定、NASA及び宇宙基地参加主体の協力機関の間のIGA及び了解覚書、並びにIGA及び了解覚書に基づく実施取極に従った活動の運営に関して責任がある。この協定に基づく初期の協力期間中の計画運営活動は、附則に従う。 |
3.2 |
NASA本部のNASAの宇宙基地計画局長及びモスクワのRSAの副長官は、それぞれの活動に責任を負う。 |
3.3 |
ジョンソン・スペース・センターのNASA宇宙基地計画管理官及びモスクワのRSAの局次長は、それぞれの機関の指示に基づいてそれぞれの活動を実施する。 |
3.4 |
この条項は、この協定に基づく初期の協力のために、第1条の規定に従い、NASA及びRSAのそれぞれの設計及び開発活動を調整するため、適用可能な要求を定めるため、技術上、運用上、利用上、安全上及びその他の適切な活動を確保するため、宇宙基地の要素間のインターフェイスを確立するため、決定を再検討するため、予定表を確立するため、活動状態を再検討するため、進捗状況を報告するため、並びに両者間に生じ得る問題及び紛争を解決するために、運営の仕組みを定める。 |
3.5 |
NASAの宇宙基地計画局長及びRSAの副長官が共同で議長を務めるNASA及びRSAとの間の計画調整委員会(PCC)は、各当事者の活動を再検討するため、定期的に又は一方の当事者の要請により会合する。共同議長は、当事者が提供する宇宙基地の飛行要素及び宇宙基地専用の地上要素に関連する協力活動の実施を確保するために必要な決定を共同で行う。NASA及びRSAとの間のPCCは、設計及び開発に関する決定を行うにあたり、運用及び利用に対する影響を考慮し、また、後述する多数者間調整委員会(MCB)による設計及び利用に関する勧告を考慮する。もっとも、運用及び利用の活動に関する決定は、MCBによって行う。NASA及びRSAとの間のPCCの共同議長は、会合の日時及び場所を決定する。共同議長が、特定の問題又は決定には宇宙基地参加主体の協力機関によるPCCレベルでの検討が必要であることに合意する場合には、NASA及びRSAとの間のPCCは、NASA及びESAとの間のPCC、NASA及びGOJとの間のPCC並びに/又はNASA及びCSAとの間のPCCと合同で会合することができる。 |
3.6 |
NASAが議長を務める宇宙基地管理会議(SSCB)は、宇宙基地の要求、コンフィギュレーション、運用用の資源の設計上の配分及び要素間のインターフェースを管理し、宇宙基地の組立て及びその初期の運用上の検証を行う活動を管理し並びにその他の宇宙基地のコンフィギュレーション管理活動を管理する。
RSAはSSCBにその構成員と対等に参加し、及び合意によりその下部の会議に参加するものとし、これらの会議が、RSAが提供する要素、NASAが提供する要素とRSAが提供する要素との間のインターフェース並びに、RSAが提供する要素と宇宙基地参加主体協力機関が提供する要素との間のインターフェースに対して、影響を及ぼす問題を検討するときは、これらの会議に出席し、及び参加する。SSCB議長による決定については、NASAとRSAの間のPCCへ異議を申立てることができる。もっともRSAによる当該PCCへの問題の付託が行われることなく、RSAと合意に達するようあらゆる努力を払うことがSSCB議長の義務である。この異議の申立は速やかに行いかつ処理する。RSAは異議の申立についての解決が得られるまでの間、自己が提供する要素に関する限り、SSCBの決定を実施する必要はない。ただし、NASAは、自己が提供する要素に関する限り、SSCBの決定を実施することができる。NASAは、RSAの宇宙基地管理会議に参加し、及び、合意により、これらの下部の会議に参加し、適当な場合には、出席する。 |
3.7 |
NASAの宇宙基地計画管理官及びRSAの副長官並びに宇宙基地参加主体の協力機関におけるそれぞれの相手によって調印され、かつ、SSCBに承認された宇宙基地システム仕様及びその修正は、当事者及び宇宙基地参加主体の協力機関が提供した要素に関係する要求を含む。 |
3.8 |
当事者は、効率的かつ効果的な宇宙基地の運用を促進する(宇宙基地補給システムに対する負担を軽減することを含む。)ため、交換可能なハードウエア及びソフトウエアを可能な限り最大限度まで利用する意図で案件毎の合意が得られるよう、この条に定める運営の仕組みを通じて努力する。 |
3.9 |
NASAの宇宙基地計画局及びRSAの有人宇宙飛行局は、NASA及びRSAの技術連絡活動に責任を有する。ヒューストンにあるNASAの計画局とRSAとの間の作業上の関係を円滑にするため、RSAは、NASAの宇宙基地計画局に自己の連絡員を派遣し、NASAはこれを受け入れる。同様に、NASAは、モスクワにあるRSAに自己の連絡員を派遣し、RSAはこれを受け入れるための支援を与える。RSAは、計画作業上の関係を更に円滑にするため、ワシントンDCにあるNASA本部に自己の追加代表を派遣することもできる。これらの連絡関係に関連する条件を定める取極は、NASA及びRSAとの間のPCCの共同議長が合意する。 |
3.10 |
RSAは、宇宙基地の要求及び構造並びにインターフェイスに関するNASAの再検討に選択的に参加する。同様に、NASAは、RSAの再検討に選択的に参加する。宇宙基地の参加主体の協力機関は、適当な場合にはこれに参加する。 |
3.11 |
各当事者は、この協定の規定に従い、それぞれの運用及び利用の活動並びに宇宙基地の全体的な運用及び利用の活動を運営する責任を有する。この協定に基づく活動は、長期計画の立案並びに最上位の指示及び調整(長期計画レベルの組織が行い、附則に従う。)からなる。運用計画は、当事者が作成する。これらの計画は、軌道上にある間宇宙基地の安全で効率的な運用のために必要な不測の事態への対応計画を含む。これらはまた、附則に略述されている統合指揮管制センター概念の枠組内で、第2段階の期間中にRSAの特定の運用能力を考慮して、当事者の責任の分担を略述する。 |
3.12 |
既に設立された宇宙基地運営体である多数者間調整委員会(MCB)は、宇宙基地の運用及び利用に関連する活動の調整を確保するため、定期的に又は当事者又は宇宙基地参加主体の協力機関の要請により速やかに会合する。この協定の当事者及び宇宙基地参加主体の協力機関は、この協定に別段の定めがある場合を除くほか、MCBを通じて、安全で効率的かつ効果的な宇宙基地の運用及び利用に影響を与える活動を計画し、及び調整する。MCBは、NASAの宇宙基地計画局長、RSAの副長官、STAの研究開発局長、ESAのコロンバス計画局長及びCSAの有人宇宙飛行担当副長官によって構成される。MCBは、NASAの宇宙基地計画局長が議長を務める。当事者は、MCBのすべての決定を意見の一致によって行うべきことに合意する。ただし、所定の時間内にMCBの権限内のいずれかの問題についての意見の一致が得られない場合には、MCBを規律する原則に基づいて、その問題を解決する。 |
3.13 |
MBCは、宇宙基地の運用及び利用の長期計画レベルの調整を行う責任を有するパネルとして、システム運用パネル(SOP)及び利用者運用パネル(UOP)を設立する。MCBは、毎年、これらのパネルが作成する年間複合運用計画及び年間複合利用計画に基づく宇宙基地のための統合運用・利用計画(COUP)を承認する。この場合において、MCBは、これらのパネルが解決することのできない複合運用計画と複合利用計画との間の抵触を解決する責任を有する。COUPは、利用者運用パネルによって準備され、システム運用パネルによって同意されなければならない。COUPは、適当な詳細計画レベル及び実施レベルの機関が実施する。COUPのいずれの部分も、それが組立て完了に加えて最初の1年間の運用検査以前の活動を含む場合、宇宙基地を組み立て、検査し、運用し、かつ、維持することを要請されたSSCBによる調整に従うものとする。 |
3.14 |
当事者は、宇宙基地参加主体の協力機関と協議の上、宇宙基地計画の拡大された参加主体の数を反映させるための運営の仕組みの枠内で運営運用上の必要な変更を組み込むための最大限の努力を行う。 |