「きぼう」日本実験棟(提供:NASA)
私たちは、「きぼう」が完成する前の約5年間、ISSのロシアのサービスモジュールを利用してタンパク質の結晶生成実験を行いましたが、やはり、日本の実験棟で行うのとは違います。「きぼう」ができて、日本独自の実験が自由にできるようになったことは、非常に大きなメリットだと思います。私は、宇宙開発そのものは、参加することに意義があり、「きぼう」は日本の科学技術力を世界にアピールできる場の1つだと思っています。日本の宇宙実験室ができたのですから、国民の皆さんに還元できるような成果を出していきたいと思います。また、「きぼう」日本実験棟を、国際的にも貢献できるよう展開していくべきだと思います。
JAXA有人宇宙環境利用ミッション本部 宇宙環境利用センター 主任開発員
1984年、国立仙台電波工業高等専門学校(現、仙台高等専門学校)を卒業。1984年に宇宙開発事業団(現JAXA)に入社した後、種子島にある増田追跡管制所(現 増田宇宙通信所)や筑波の中央追跡管制所(現 統合追跡ネットワーク技術部)で人工衛星の追跡管制に従事。1995年から国際宇宙ステーションの利用計画・宇宙実験に携わる。2001年より現職。