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「宇宙空間の平和利用に関する国際的な協力」と題する国際連合総会決議1472号
(抄訳、1959年12月12日採択、第14会期) |
A
総会は、
宇宙空間の平和目的での利用を促進することが人類全体の共同利益であることを認識し、
宇宙空間が人類全体の利益、及びその経済的又は科学的発展の程度にかかわりなく、国家の利益のためにのみ探査され、利用されるべきであることに鑑み、
現在の国家の対抗関係がこの新しい分野に拡大することを回避することを希望し、
人類の利益のための宇宙空間の可能な限り完全な探査及び開発を強く促進することを切望し、
平和目的での宇宙空間の探査及び開発の分野における国際協力の大きな重要性を認識し、
この協力が人民間の相互理解の増進及び友好関係の強化に貢献することを考慮し、
国際科学界が継続して行う宇宙空間の探査に関する科学的な協力計画に留意し、
また、国際連合が宇宙空間の平和利用に関する国際的な協力を促進すべきであることに鑑み、
1. |
その任務を1960年及び1961年に遂行する次の国で構成される宇宙空間平和利用委員会を設置し、同委員会に対して(a)及び(b)の事項を懇請する。アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、カナダ、アメリカ合衆国、フランス、ハンガリー、インド、イラン、イタリア、日本、レバノン、メキシコ、ポーランド、アラブ連合、ルーマニア、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国、スウェーデン、チェコスロヴァキア、及びソビエト社会主義共和国連邦。(訳者注:1980年11月3日の総会決議35/16により構成国数は53となった。これらは、総会により選出される。現在、上記の国に加えて、ベナン、ブルキナファソ、カメルーン、チャド、チリ、中国、コロンビア、エクアドル、ギリシア、インドネシア、イラク、ケニア、モンゴル、モロッコ、オランダ、ニジェール、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、シェラレオーネ、スペイン、スーダン、シリア、ウルグアイ、ベネズエラ、ベトナム、ユーゴスラビアが構成国となっている。なお、ソビエト解体後は、ロシア連邦とウクライナがメンバーである。)
(a) |
適当な場合には、国際的な協力の範囲を検討し、かつ、特に、次のことを含む、国際連合の後援により適切に行い得る宇宙空間の平和的な利用に関する計画に効果を与える実際的かつ実施可能な手段を研究すること
(i) |
恒常的な基礎に立って、国際地球観測年の枠内で行われた宇宙空間に関する研究を継続するための援助。 |
(ii) |
宇宙空間の研究に関する情報の相互交換及び配布の組織化。 |
(iii) |
宇宙空間の調査のための国家研究計画を促進することを可能にする手段及びこれらの計画の実施のための最も幅広い援助の付与。 |
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(b) |
宇宙空間の探査が提起し得る法律問題の性質の研究。 |
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2. |
同委員会に対して、その後の会期の際に、総会に自己の活動に関する報告を提出するよう懇請する。 |
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