宇宙法 TOP
目次 巻頭言 凡例 第1章 第2章
第3章 第4章 後書き アペンディクス 索引

国家安全保障部門の指針

総論
 ― 国防省(DOD)は、強固な衛星管理、宇宙へのアクセスの保証、軌道上予備機の配置、分散、再構成その他の手段の適切な組合せによりミッションの達成能力を開発し、運用し、及び維持する。
 ― データの配布を含む国家安全保障宇宙計画は、行政命令及び国家安全保障上の情報の保護に関し適用される大統領命令に従い、かつ、施行済のミッション並びに関連宇宙活動の保護に必要な安全上の措置にかなうように実施される。
 ― 国防省は、国家安全保障宇宙計画が戦略防衛構想(SDI)支援の要件を組み込むことを確保する。

宇宙支援
 ― 国家安全保障宇宙部門は、特定のミッション要求に応じて、有人及び無人の打上げシステムを使用することができる。搭載物については、ミッション遂行に対するいずれか単一の打上げシステム又は発射場の損失の影響を最小限にするよう複数の打上げシステムと発射場の間で配分される。国防省は、無人打上げ機又は打上げ業務を調達し、大陸の東西両岸において打上げ能力を維持する。国防省はまた衛星の自動化、生存を可能にする指揮、管制、処理及びデータ配布システムの適切な組合せにより、衛星の管理能力の強靭性を継続して向上する。
 ― 国防省は、将来の緊急打上げ能力を支援する概念及び技術を研究する。

軍事力強化
 ― 国家安全保障宇宙部門は、宇宙システムを開発し、運用し、維持し、かつすべての紛争段階を通し、その意図された使用に応じて、作戦行動中の陸・海・空軍の要求を満たす計画及び構造を開発する。

宇宙管制
 ― 国防省は、宇宙空間におけるその行動の自由を確保するために、耐久性のある宇宙システムを開発し、運用し、維持する。このことは衛星攻撃、生存能力及び監視能力を統合した組合せが必要である。
 ― 衛星攻撃(ASAT)能力。合衆国は所要の計画に従い、可能な限り最も早い期日に初期運用能力を有する包括的な能力を開発し、展開する。
 ― 国防省の宇宙計画は、将来の要件を長期的に見通した生存能力向上計画を追求する。国防省は、選別された重要な国家安全保障上の宇宙資産(関連地上部分を含む。)の生存を可能にする措置をそれらが国家レベルの決定機能や紛争の全段階での軍事作戦途上の軍隊に与える支援の価値及び効用にかなう程度で講じなければならない。
 ― 合衆国は、合衆国の宇宙システムに対する脅威を効果的に探知し、かつ、それに対応できる統合的攻撃警戒・通告・検証及び緊急対応能力を開発し及び維持する。

軍事応用
 国防省は、国家安全保障上の条件により必要とされる場合には、条約上の義務に合致して、宇宙システムを獲得し、かつ、展開し得るよう研究、開発及び計画を実施する。

BACK English