寄附金の種類 ~はやぶさ2の旅は続く~世界をリードする小惑星探査技術、試料分析技術に寄附

寄附金の種類

JAXAでは3種類の寄附金を用意しています。寄附者は個人、法人を問いません。

~はやぶさ2の旅は続く~世界をリードする小惑星探査技術、試料分析技術に寄附

~はやぶさ2の旅は続く~世界をリードする小惑星探査技術、試料分析技術に寄附

©池下章裕

小惑星探査機「はやぶさ2」は、2020年12月に地球に帰還し、回収カプセルは豪州ウーメラ砂漠に無事着陸しました。採取された小惑星リュウグウのサンプルは、今後世界中の科学者によって分析され、太陽系の誕生と生命誕生の秘密に迫る様々な科学成果の創出が期待されます。
そして「はやぶさ2」は、リュウグウからの玉手箱を地球に届けた後、新たなミッションを行うことになっています。拡張ミッションと呼ばれ、目的地は微小小惑星「1998 KY26」です。 このミッションは10年を超える長期間のもので、その旅程で様々な試みを行いながら、高速自転する「1998 KY26」へのランデブーを目指します。ターゲットマーカ投下やタッチダウンなどの難しいミッションにも挑戦するかもしれません。
「はやぶさ」「はやぶさ2」と続いた日本の小惑星探査技術は世界をリードしています。わたしたちは、引き続き技術の向上と科学成果の発出に努めます。

寄附の使途

本事業へのご寄附は、地球を再び出発し新たな天体探査に向け長期間の深宇宙航行に挑む「はやぶさ2」の運用、地球帰還までの成果を含む広報・アウトリーチ活動、「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウやNASA「OSIRIS-REx」が持ち帰った小惑星ベンヌ等の複数天体の試料分析技術の向上等に充当いたします。

津田PMプロフィール写真

©JAXA

Profile

津田 雄一

(宇宙科学研究所 はやぶさ2プロジェクトチーム プロジェクトマネージャ)
2003年入社。2011年よりはやぶさ2プロジェクトチーム、2015年より同プロジェクトマネージャ。

—はやぶさ2は今や宇宙界隈の関心の的ですが、改めてミッションの内容について教えてください。

はやぶさ2プロジェクトは全類未踏の小惑星「リュウグウ」に行って星のかけらを取って帰ってくる、小惑星サンプルリターンのミッションです。これは、科学的に意義の高いミッションであると同時に、はやぶさ初号機で培った技術を最大限利用し、世界をリードしてきた技術をさらに進化させるミッションでもあります。

—津田先生は現在はやぶさ2プロジェクトのプロジェクトマネージャですが、いつからはやぶさ2に携わっているのですか?

 開発の時からなので、10年以上携わっています。開発当時はアストロダイナミクス(太陽系探査のための軌道や探査機の運動)を研究しながら、はやぶさ2のプロジェクトエンジニアとして設計を統括していました。
 ちなみに、はやぶさ初号機 のプロジェクトチームにもJAXA入構直後に配属され、打上げの1か月前から運用技術に関わっていました。

—はやぶさとは長いお付き合いなのですね!初号機の波乱万丈を経験したうえでの2号機の大成功についてどう思われましたか?

 初号機の時に様々なトラブルと、どう乗り越えてきたかを間近に見てきたので、反省点を2号機の設計や運用に活かしてやろうと決めていました。なので、2005年くらいの初号機タッチダウンから、2019年の2号機タッチダウンまで約15年も思い続けていたタッチダウンが、思い描いていた以上に成功して、本当にうれしかったです。しかも、今回向かった小惑星「リュウグウ」へのタッチダウンは、前回の「イトカワ」に輪をかけて難しく、前回と同じようにやっても着陸できない場所だったので、技術的にもかなり成長できたと思います。

—タッチダウン成功時にテレビなどで見かける津田先生は、本当にうれしそうでした。はやぶさ2に携わっていたこの十数年間で一番つらかったことはなんですか?

 開発の時が一番つらかったです。探査衛星は開発から打上げまでを平均で5年くらいかけて行うところ、はやぶさ2はわずか3~4年弱で行わなければならず、難しかったです。しかも、作り始めてもトラブルだらけで、何か1つ作ったらトラブル発生の繰り返しで、終わりのないトンネルにいる状態でした。

—なぜそんなに時間がなかったのでしょうか?

 種々の理由でプロジェクトが承認されたのは2011年の一方、リュウグウと地球の軌道の関係で2014年に打ち上げなければ、次のチャンスは5年後、10年後にしか訪れない計算でした。このように、リュウグウは待ってくれなかったので、プロジェクト化を進める間に時間がなくなっていってしまったんです。

—開発の最初から壁があったんですね。反対に、一番うれしかったことはなんですか?

 タッチダウン成功の第一回目です。本当に報われたと思いました。10年間でこれだけ一生懸命やっても、リュウグウがひどく険しい場所だと分かったときには、「誰も助けてくれない。でも着陸しなきゃ。」と必死でした。そして、作戦を一生懸命練り直して4ヶ月遅れで決行したのが2019年2月22日です。結果として大成功で、その時は本当にうれしかったし、報われたと思ったし、やりがいも感じました。加えて、メンバーみんなで力を合わせたことではじめてできたことだったので、最高の成功の仕方をさせてくれました。

—タッチダウン当日はどんな様子だったのですか?

 当日もトラブルが発生しました。着陸には24時間かかるところ、異常があって一度停止させ、5時間遅れでスタートさせました。その5時間分を取り返して着陸したのですが、計画にはないことだったので、最後までハードルを乗り越えながら、なんとか成功した感じです。

—直前までトラブルがあったのですね。着陸に24時間かかるところを約19時間で達成できた秘訣はなんでしょうか?

 トラブルを乗り越えられたのはその場の思い付きではなく、プロジェクトメンバーが対処法を知っていたからなんです。もちろん想定外のトラブルでしたが、事象を分解すれば一つ一つの問題は対処できることだったので、タッチダウンに成功できたのはメンバーの熟練の技とチームワークのおかげです。
 特に今回は技術的にも難しくてチャレンジングなことをやっていました。そのような状況でJAXAのチームワークをいい形で発揮し、披露できてよかったです。

—サンプルが帰還した後、はやぶさ2はどうなるんですか?

 はやぶさ2はまだ元気で、サンプルを切り離した後で逃げる余力あります(初号機は逃げられずに燃え尽きましたね)。なので、そのまま惑星空間飛行に戻り、拡張ミッションが始まります。今のところは「1998KY26」という、まだ誰も訪れたことのない、リュウグウとはまったく違うタイプの小惑星に向かい、2031年に到着する予定です。一度は役目を終えた探査機を使うので、さらに11年間飛行させること自体が技術的なチャレンジだと思っています。日本にとっても世界にとっても貴重な探査機なので、使い倒してまた新しい科学的発見を積み上げていきたいです。

—集まりました寄附金はどのように使われるのでしょうか?

 拡張ミッションのほか、帰ってきた星のかけらがたくさんの方々に分かりやすく見ていただけるような展示作りに使わせていただく予定です。

 実は、はやぶさ2の開発時にも寄附金をいただきました。その時は集まった寄附金で、はやぶさ2にカメラを付けたのですがその効果は絶大で、TV等で放映されたあのタッチダウン映像を撮影することができました。寄附金がなければカメラは搭載できなかったかもしれなかったので、歴史的瞬間を収めることができたのは、本当に皆様のおかげです。

—最後に、寄附者の皆様にメッセージをお願いします。

 寄附金という形で、はやぶさ2をたくさんの方に応援していただいて、本当に感謝しています。いただいた寄附金はメンバーの力になっており、さらにはやぶさ2のさらなる挑戦の燃料にもなっている。これからもはやぶさ2のミッションを見守っていただき、寄附金という燃料の燃焼結果を見届けていただければと思います。

(取材日:2020年9月)

※2020年12月6日、はやぶさ2のサンプルリターンカプセルは、無事小惑星の粒子を持って地球に帰還しました。

  • はやぶさ2応援しています。頑張ってください。
  • 最先端の激務の中、自ら発信をして下さる熱意に感謝しています。最先端の科学技術はどうしても理解に遠く縁遠く感じることもありますが、熱意は私のような素人にもしっかりわかります。応援でお応えできればと思っています。
  • はやぶさ2帰還1周年おめでとうございます。はやぶさ2、みおなど、人類に宝をもたらすために遥かな旅に出た子どもたちのために、お小遣いからちょっぴりですがお役立てください。
  • はやぶさ2拡張ミッション応援しています。
  • 「はやぶさ2」プロジェクトマネージャの津田さんに取材させていただき、とても興味を持ちました。コロナ禍に夢のあるお話で元気をいただきました。ありがとうございました。
  • はやぶさ2ミッション、新たな発見があることを祈願しております。
  • 宇宙に関する研究開発に大変興味があります。子供たちの教育のためにも大変有益なことだと思っています。少しですが応援の気持ちを込めて寄付します。
  • はやぶさ2の継続探査と試料分析に対し、今後の地球に役立つ発見と考察を気長にワクワクしながら期待します。
  • この度は津田さまに大変お世話になりました。ミッションの成功をお祈りしております。
  • 初代はやぶさへの寄付から始まり今回で10回目になりました。コロナが治まったらまたJAXAに遊びに行きます。幾多の困難を乗り越えた初代はやぶさのように、みんなで乗り越えましょう!
  • はやぶさ帰還11周年おめでとうございます。今後もはやぶさ2、MMX等の無人探査機の活躍を楽しみにしております。
  • これからも沢山の夢を見せてください。
  • あなた方の活動が多くの人に夢と感動と未来を作り出してくれると確信しております。
  • 今後も益々のご発展をお祈り申し上げます。
  • 応援しています!
  • はやぶさ2カプセル帰還おめでとうございます。ライブ中継で拝見しました。とても感動しました。再突入のカプセルに私の名前が載っていることが判明し、私も一緒に宇宙旅行をしてきたような気分です。中身もしっかり入っていてはやぶさ2くんはしっかりとおつかいができたのですね。小惑星までまた長い旅ですが、元気に行ってきて欲しいです。これからもみなさんどうぞ体調に気をつけてお仕事頑張ってください。これからの成果も期待しています。
  • 初代はやぶさに感動して次代に寄付した。そのはやぶさ2が成功してくれて本当にうれしい。JAXAのみなさん、ありがとう。これからもよい研究を!
  • どんな困難時にも諦めない信念、宇宙の神秘とワクワク感を皆様から感じます。はやぶさ2が帰って来るまで生きて、お帰りなさい!と言いたいです。JAXAの皆様お体に気を付けて夢の報告待っています。はやぶさ2に元気でねとお伝え下さい。
  • はやぶさ2のカプセル回収おめでとうございます。ほぼ順調な運用で、初号機の帰還とはまた違った感動を頂きました。微力ながら今後のミッションを応援させていただければと思います。またワクワクさせてください!
  • はやぶさ2のカプセル帰還、並びにはやぶさ2の新たな旅立ちおめでとうございます。この日をずっと楽しみにしていました。些少ですがおかえりなさいの気持ちと、これからのご活躍を願って寄付させて頂きます。スタッフの皆様、本当におめでとうございます。
  • はやぶさの奇跡の生還で、科学技術の凄さと宇宙の神秘を感じて以来、JAXAとはやぶさ、はやぶさ2のファンになりました。はやぶさ2のカプセルの無事生還と新たなミッションに期待しますとともに、このプロジェクトに関係する皆様の熱い思いにも感謝いたします。
  • 宇宙開発は人類の希望にして、大いなる夢の現実。微々たる金額ではありますが、応援しております。
  • 常に挑戦し続ける姿勢に感動しています。これからも夢を追いかけていただきたいと願っています。応援しています。
  • はやぶさ2が無事地球に帰還し、帰還後のミッションが遂行できるよう応援しています。また、JAXAでの深宇宙探査が今後も継続され、より多くの知見や成果が得られることを期待しています。
  • 初代はやぶさの時からJAXAの活動に興味を持ちました。JAXAの方々の研究への真摯な熱意を尊敬しています。応援しています。
  • 小さい頃から宇宙が好きでした。はやぶさを見ていると心が震えます。わずかばかりですが、お力になれると嬉しいです。応援してます!
  • 順調な旅路の裏に入念な準備あり。無事の帰還とさらなる宇宙科学の成果を祈念しております。
  • 日本の技術と皆さんの努力の結晶。初代はやぶさのように大気圏に再突入してしまうのは勿体無いと思っていましたので、まだまだ活躍できると知り嬉しく思っています。それも技術向上のひとつですね。皆さんと一緒に頑張って欲しいです。ずっと応援したいです。
  • 先日のはやぶさ帰還10周年を記念してのYouTubeでのトークライブとてもよかったです!はやぶさ2ももうすぐ帰還ですね。無事に帰ってきてほしいです。頑張ってください!!
  • 2010年のはやぶさ初号機の地球帰還に感動しました。はやぶさ2は打ち上げ前から応援しています。無事地球に帰還し、カプセルが回収されることを祈っています。

など

PAGE TOP