次世代を担う人材の育成に貢献したいさまざまな“教育の場面”で頑張っている皆さんと想いは一つ。JAXAが提供する大学院生等の受入制度や、JAXAが皆さんと一緒に行う教育支援活動について紹介します。

JAXAでは、設立以来、JAXAの業務を規定する法律に基づき、大学等の行う教育への協力として、国内外の学生を機構の現場に受け入れて教育・研究、又は実習の指導等を行ってまいりました。
このたび、これまでの受入制度を整理し、新しい学生受入制度のもと、学生受入れ事業の充実を図ることとなりました。

大学等の学校からの依頼を受けて、JAXAの現場に学生を受入れる制度は、その目的により大きくわけて2つの制度、4つの方式があります。

JAXAと大学の継続的・包括的な協定に基づき、JAXA職員を大学の教授・准教授等に委嘱し、JAXA職員が大学教員と同等の立場で、一定期間、学生をJAXA内に受入れて大学院教育（教育及び研究の指導）を行います。
論文指導を含む教育・研究指導を行うほか、通常は、教員となったJAXA職員が学位論文の指導教員になります。

連携大学院方式に拠れない場合で、個別の学生の受入につき、JAXAと大学の協定に基づき、JAXA職員を大学の客員等に委嘱し、特定のテーマに係る大学院教育を行います。
通常は、大学側に主の指導教員が居て、JAXA側の職員は学位論文の指導教員とはなりません。

大学等の要請に基づき、JAXAの技術、知見等を、学生が習得できるよう、JAXAに受入れて指導する制度です。（JAXAの知見とは、機構が現に保有する研究開発に関連する知識・知見等の成果又は研究開発に関連する設計、製作、試験、実験、解析、評価等の手法・技法）。
※　本制度では研究や論文指導などはできません。

大学等の要請にもとづき、学生のキャリア形成のための、JAXAの職場での、就業又は研究開発業務の短期の体験をするための制度です。
※　本制度では、研究や論文指導はできません。

これまでJAXA統合前の旧機関の制度をそのまま承継したために、学生受入についての、基本的な考え方や条件が必ずしも統一的に整理されていませんでした。
このたび、「学生受入制度」を整理し、受入の目的により大きく2つのカテゴリー（「大学院教育」と「実習」）に分け、更に指導内容や受入期間等の運用上の差異を反映し、それぞれ2つの方式、合計4つの受入方式に整理しました。
学生受入にあたって、共通的な、費用の考え方、保険・損害賠償、知財の取り扱いなどの、条件を明確にしました。
従来は簡単な申込書・請書だけの簡単な約束で受入れを行っていた制度もありましたが、このたび、責任ある受け入れを行うべく、いずれの方式による場合も、協定の締結を行うこととしました。
また、受入後、責任を持って指導が行えるよう、JAXA職員の資格を定めたほか、学生の安全確保や必要な研修・指導を行うJAXA職員の義務を明確にしました。