陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)の
衛星状態および軌道計算結果について
平成26年5月24日
宇宙航空研究開発機構
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、平成26年5月24日12時5分(日本時間)に種子島宇宙センターからH-IIAロケット24号機で打上げられた陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)の衛星状態についてお知らせいたします。
「だいち2号」の太陽電池パドルがオーストラリア上空付近で展開されたことを12時30分(日本時間)にオーストラリアのパース局で受信したテレメトリデータにより確認いたしました。その後、チリのサンチアゴ局で取得した太陽電池パドルの展開画像を別紙に示します。
また、「だいち2号」の軌道計算を行った結果、衛星が下表に示すとおり、所定の初期軌道に投入されていることを確認いたしました。
現在、衛星の状態は正常です。
表 軌道計算結果
決定値 | 計画値 | |
---|---|---|
遠地点高度 | 647.4km | 645.8km |
近地点高度 | 629.8km | 628.5km |
軌道傾斜角 | 97.9度 | 97.9度 |
周期 | 97.5分 | 97.5分 |
(次回のお知らせ予定)
次回は、「だいち2号」のLバンド合成開口レーダ(PALSAR-2)(※1)アンテナ展開結果について、5月26日6時30分頃(日本時間)にお知らせする予定です。
「だいち2号」の運用に関する情報につきましては、上記以外についてもJAXAウェブサイト内「だいち2号特設サイト」にて随時ご覧いただけます。
JAXA|「だいち2号」特設サイト
(補足)
・(※1)Lバンド合成開口レーダ(PALSAR-2):
1.2GHz帯のマイクロ波Lバンドを利用した合成開口レーダ(PALSAR-2:Phased Array type L-band Synthetic Aperture Radar -2)(パルサーツー)は、天候や昼夜の影響を受けず観測可能なレーダです。10mの分解能を有する「だいち」に搭載されたPALSARから高性能化を図り、分解能1~3mのデータを得ることが可能です。また、右側しか観測できなかったPALSARに比べ、PALSAR-2では左右観測機能をもたせることで、観測可能範囲が3倍程度(870kmから2320km)に拡がっています。
別紙
太陽電池パドル展開画像
太陽電池パドル展開前(イメージ図)
太陽電池パドル展開後(イメージ図)
展開確認用モニタカメラで撮像した図(「だいち2号」のモニタカメラで撮像*1)
モニタカメラ2で撮像した *1
太陽電池パドル2(-Y面)
モニタカメラ1で撮像した *1
太陽電池パドル1(+Y面)
*1: この画像は、「だいち2号」による通信確認試験のため、太陽電池パドルの展開確認用モニタカメラで撮影されたものです。