宇宙空間でAVATARを活用した事業を共創いたします
~ “AVATAR X Program” を始動、将来は月面へ ~
平成30年9月6日
ANAホールディングス株式会社
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
ANAホールディングス株式会社(代表取締役社長:片野坂 真哉、以下「ANAHD」)と国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(理事長:山川宏、以下「JAXA」)は、”AVATAR X Program”(アバターエックスプログラム:以下「AVATAR X」)を始動します。
「AVATAR X」は、今後の宇宙関連市場の大幅な拡大を見据え、宇宙関連事業への参入を目指す企業・団体と、ANA・JAXAが連携し、「AVATAR(ANAグループが描く瞬間移動手段※1)」を活用した、以下をはじめとした宇宙関連事業の立ち上げを目指すプログラムです。
本年3月に発表しました「ANA AVATAR VISION※2」と、新たな発想の宇宙関連事業の創出を目指す「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)※3」における「人類の活動領域を拡げるテーマ群」の一環として、本日より始動いたします。
<AVATAR Xで事業化を目指す、AVATARを活用した宇宙関連事業の例>
- ① 宇宙空間における建設事業
- ② 宇宙ステーションや宇宙ホテルなどの保守・運用事業
- ③ 宇宙空間におけるエンターテインメント
まずは「コンソーシアム」という共同体にて第一歩を踏み出し、今後は事業会社化を視野に入れながら、将来的には、月面や火星などへ事業を展開していくことを目指して参ります。
「AVATAR X」は、主に4つのステップに分けて、その活動を推進して参ります。ANAHDとJAXAは「AVATAR X」を通じて、新たな宇宙開発・利用関連事業の創出を産官学にて連携して推進して参ります。
【ステップ1】
- 各事業分野におけるコミュニティの形成を目的に、「AVATAR X」コンソーシアムを速やかに発足
- コンソーシアム会員について、革新的な技術や知見を持つ新興スタートアップ企業や異業種企業を含め、産官学各方面より広く募集
- 「AVATAR X」コンソーシアムにおいて、AVATARを活用した宇宙関連事業の事業性検討や、事業計画・ロードマップの作成に着手(「J-SPARC」事業コンセプト共創フェーズ)
【ステップ2】
- 2019年からの事業会社化を視野に入れながら、AVATAR技術を宇宙空間で活用する前段階として、月や火星の宇宙環境を模した、大分県内の技術実証フィールド「AVATAR X Lab@OITA(アバターエックスラボアット大分)※4」において、「地上での技術の実証実験と事業性検証」を行なう
- AVATAR技術を中心とする最先端技術の実証実験を行なうため、「AVATAR X Lab@OITA」に「建築事務所 CLOUDS Architecture Office※5 」がデザインするシンボル建造物を配置し、実証実験に必要な通信や研究設備などの環境を整備
- AVATAR技術の実証実験に限らず、将来人類が宇宙空間で生活するために欠かせない5つの軸、①「探す・みつける」、②「楽しむ・学ぶ」、③「建てる」、④「暮らす」、⑤「医・食・住」を中心とした各種の事業性検証も併せて「AVATAR X Lab@OITA」にて行なう
【ステップ3】
- 2020年代序盤の開始を目指し、「宇宙空間(地球低軌道)での技術の実証実験と事業性検証」後、各事業を立ち上げ
【ステップ4】
- 将来的に、これら事業を月面や火星にまで展開するフェーズとして想定
※1 | VR、ロボティクス、センサー、ハプティクス(触覚)等、最先端のテクノロジーを用いて、異なる複数の場所に設置した遠隔ロボット“アバター”に接続し、あたかも自分が存在し、物理的に物を動かしたり触ったりできるテクノロジー |
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※2 | 2018年3月13日プレスリリース:https://www.ana.co.jp/group/pr/201803/20180313.html |
※3 | http://aerospacebiz.jaxa.jp/solution/j-sparc/ |
※4 | 内閣府「平成30年度近未来技術等社会実装事業」に採択された事業 (「遠隔ロボット“アバター”を通じた世界最先端の地方創生モデルの実現」)の一案件 |
※5 | 米航空宇宙局(NASA)が2015年9月に行った火星基地設計コンテスト「3D Printed Habitat Challenge」において優勝し、現在NASAラングレー研究所との共同設計が進行中。2019年には国際宇宙ステーションにてNASAによる素材テストが行われる予定。 |
AVATAR X Lab@OITA 全体イメージ
AVATAR X Lab@OITA シンボル・ビルディング
AVATAR X Lab@OITA 月面環境模擬センター
AVATAR X Lab@OITA R&Dセンター