「航空機ライフサイクルDX コンソーシアム」の発足について
2022年(令和4年)6月17日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(以下、JAXA)は、株式会社IHI、NTTコミュニケーションズ株式会社、川崎重工業株式会社、株式会社SUBARU、全日本空輸株式会社、東芝デジタルソリューションズ株式会社、日本航空株式会社、一般財団法人日本航空機開発協会、日本電気株式会社、富士通株式会社、三菱重工グループ、及び経済産業省との連携のもと、デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)による、我が国の航空産業の裾野拡大・国際競争力強化と、将来の航空産業のDX を担う人材育成を目的とした「航空機ライフサイクルDX コンソーシアム」(以下、本コンソーシアム)を6月17日に発足しました。
近年、多くの分野でDX技術を活用した取り組みが推進されています。航空業界においても、欧米ではデジタル技術を活用した航空機設計・整備の効率化等が既に始まっています。我が国の航空科学技術分野においても、持続可能な航空産業への転換を図りつつ、国際市場でのシェア拡大を図るために、航空機の設計・認証・製造・運用・廃棄というライフサイクル全体をDX技術により効率化、高速化すべく研究開発を進めています(図1)。このようなライフサイクル全体にわたる多分野の研究開発を迅速に行うには、航空分野とDX分野のステークホルダが協調することが不可欠であり、本コンソーシアムがその中心的な役割を果たします。
図1 航空機ライフサイクルDX技術の全体像(© JAXA)
本コンソーシアムにおいては、産学官の連携及び関連研究を推進し、DXにより航空産業における開発、製品、サービスを革新します。その中核として、サイバー空間での協働が可能となるDX拠点(図2)を構築し、各機関の強みを組み合わせたDX技術の実証、ベストプラクティス・メリットの共有を行うことにより、我が国の航空産業の国際競争力強化と将来のDX人材の育成を目指します。 JAXAは、これまで培った数値シミュレーションを中心とする解析技術や試験・計測技術等を活かし、本コンソーシアムの活動をけん引することで航空機ライフサイクルDXの発展に貢献します。
コンソーシアムホームページ
https://www.aero.jaxa.jp/collabo/consortium/CHAIN-X/
図2 DX拠点イメージ(© JAXA)