「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」不適合に関する
役員の処分について
2023年(令和5年)1月11日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2016~2017年に実施した「長期閉鎖環境(宇宙居住環境模擬)におけるストレス蓄積評価に関する研究(閉鎖研究)」における、人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(以下「医学系指針」)への重大な不適合に対する調査結果に基づき、関係する当機構職員の処分を行いました。これに伴い、2023年1月10日付で役員に対して以下の処分を行いましたのでお知らせいたします。
理事長 | 山川 宏 | 厳重注意 |
副理事長 | 鈴木 和弘 | 厳重注意 |
理事(有人宇宙技術部門担当) | 佐々木 宏 | 訓告 |
なお、この度の事態を真摯に受け止め、経営責任を明確にするため、山川理事長、鈴木副理事長及び佐々木理事は、2023年1月の1箇月間、給与月額の10%の受取を辞退いたします。
【理事長コメント】
当機構職員による医学系研究に関する医学系指針への重大な不適合について、研究チームによる杜撰なデータ管理や研究マネジメントの不全により研究データの信頼性が損なわれ、研究全体の科学的価値が棄損され、また組織に対する信頼を失わせる事態を招くこととなりました。また、公表に値する信頼性あるデータが取得できず、ご協力頂いた研究対象者の善意を裏切る結果となりました。研究者が責任を持って適正に研究を遂行する環境を組織として整えられなかったこと、また、研究機関の長としてその責任を果たせなかったことを、深くお詫び申し上げます。
今回の事態を受け、1月10日に全役職員に向けて、職員一人一人が服務規律を順守し、高い倫理観を持って業務に取り組むよう改めて指示しました。今後、再発防止策の徹底に努めると共に、当機構の研究開発事業に対する信頼の回復に尽力してまいります。
2023年(令和5年)1月11日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
理事長 山川 宏