宇宙戦略基金事業 技術開発テーマの実施機関を決定
2024年(令和6年)11月29日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、宇宙戦略基金に係る政府の基本方針・実施方針を踏まえ、民間企業・大学・国立研究開発法人等に対して、22の技術開発テーマの公募を実施しております。
このたび、下記の技術開発テーマについて、審査会において、提案された各技術開発課題の審議を行い、実施機関を決定しました。
技術開発テーマ : 商業衛星コンステレーション構築加速化(経済産業省計上分)
概要 : 基本方針で定められている衛星等分野の技術開発の方向性として、「小型~大型の衛星事業(通信、観測等)や軌道上サービス等の国内の民間事業者による国際競争力にもつながる衛星システムを実現する」とともに「上記を含む衛星システムの利用による市場を拡大する」ことを踏まえ、民間事業者が一定程度の実利用サービスの提供を開始し、大型の調達を実現するために必要な機能・性能・機数の衛星開発及び製造に係る技術開発・実証を支援する。
実施機関(代表機関) | 技術開発課題名 |
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株式会社アークエッジ・スペース (研究代表者:福代 孝良) |
多目的衛星コンステレーション群の構築 (多様な波長・周波数情報を拡張するセンサを搭載した衛星コンステレーションの構築) |
株式会社QPS研究所 (研究代表者:大西 俊輔) |
小型SAR衛星の量産加速化及び競争優位性確立に向けた機能強化 |
株式会社Synspective (研究代表者:小畑 俊裕) |
小型SAR衛星の量産・打上げと段階的性能向上 |
日本電気株式会社 (研究代表者:小川 俊明) |
光通信衛星コンステレーション構築及びシステム実証に係る技術開発 |
技術開発テーマ : 再生型燃料電池システム(文部科学省計上分)
概要 : 基本方針で定められている「月や火星圏以遠への探査や人類の活動範囲の拡大に向けた我が国の国際プレゼンスを確保」すること等に向けて、大気中から酸素を取得できない月面環境に適応した再生型燃料電池システムに必要となる純酸素の貯蔵技術や昇圧技術等の技術開発等を実施する。
実施機関(代表機関) | 技術開発課題名 |
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トヨタ自動車株式会社 (研究代表者:熊谷 厚法) |
(1)高圧水電解システムの開発
(2)水素/酸素の昇圧・貯蔵技術 |
技術開発テーマ : 月面の水資源探査技術(センシング技術)の開発・実証(総務省計上分)
概要 : 基本方針で定められている探査等分野の技術開発の方向性である「月や火星圏以遠への探査や人類の活動範囲の拡大に向けた我が国の国際プレゼンスを確保」等に寄与するため、月面の水資源探査の実施を見据え、その実現可能な衛星システムを開発するとともに、月面における水資源の情報の把握を実施する。
実施機関(代表機関) | 技術開発課題名 |
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採択者なし | ― |
技術開発テーマ : 高分解能・高頻度な光学衛星観測システム(文部科学省計上分)
概要 : 基本方針で定められている「国際競争力にもつながる衛星システムを実現」するため、民間主体での技術開発・実証として、高頻度な3次元観測を可能とする高精細な小型光学衛星による観測システム技術の高度化を行う。
実施機関(代表機関) | 技術開発課題名 |
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株式会社Marble Visions (研究代表者:筒井 健) |
40cm 級分解能の小型光学衛星システム構築と世界最高水準の3次元空間情報生成 |
技術開発テーマ : 高出力レーザの宇宙適用による革新的衛星ライダー技術(文部科学省計上分)
概要 : 基本方針で定められている「革新的な衛星基盤技術の獲得により我が国の国際競争力を底上げ」すること等に向けて、衛星ライダーへの搭載を念頭に置いたレーザシステムの高出力化と小型化等につながり得る高輝度レーザ技術の獲得を目指すとともに、 開発したレーザ技術の宇宙適用性の評価及び当該技術の幅広い宇宙システムへの転用可能性の検討を進める。
実施機関(代表機関) | 技術開発課題名 |
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京都大学 (研究代表者:野田 進) |
フォトニック結晶レーザと固体結晶融合による革新的衛星ライダー技術の開発 |
他の技術開発テーマについても、順次、実施機関を公表する予定です。詳しくは、宇宙戦略基金Webサイトにて情報発信いたします。
宇宙戦略基金Webサイト