油井亀美也宇宙飛行士の国際宇宙ステーション長期滞在開始
クルードラゴン宇宙船(Crew-11)で国際宇宙ステーション(ISS)に到着した油井亀美也宇宙飛行士は、第73次/第74次長期滞在クルーとしてISSでの長期滞在を開始しました。
ISSとのドッキング日時及びハッチオープン日時は以下のとおりです。
1.
ISSとのドッキング日時 :
2025年8月2日(土)15時27分(日本時間)
2025年8月2日(土) 2時27分(米国東部夏時間)
2.
ISSとクルードラゴン宇宙船(Crew-11)間のハッチオープン日時 :
2025年8月2日(土)16時46分(日本時間)
2025年8月2日(土) 3時46分(米国東部夏時間)
理事長談話
油井宇宙飛行士の国際宇宙ステーション長期滞在開始について
2025年(令和7年)8月2日(土)0時43分(日本時間)に米国ケネディ宇宙センターから打ち上げられたクルードラゴン宇宙船(Crew-11)は、8月2日(土)15時27分に国際宇宙ステーション(ISS)に無事にドッキングし、油井宇宙飛行士はISSでの長期滞在を開始しました。
今回、油井宇宙飛行士の長期滞在においては、“明るい未来を信じ、新たに挑む!”をミッションテーマに掲げ、生命科学、物質・物理科学の研究に加え、将来の月探査やポストISSを見据えた技術実証、さらには次世代人材育成に資する宇宙実験など、多岐にわたる活動が予定されています。JAXAがこれまでに培ってきた「きぼう」日本実験棟の技術を最大限に活用し、二酸化炭素除去技術の軌道上実証や、微小重力環境に起因する精密機器の誤差解析、植物細胞を用いた宇宙環境での作物生産システムの開発など、先進的な取り組みも進めてまいります。
油井宇宙飛行士にとって、今回が2度目のISS長期滞在となります。前回の滞在以降、宇宙飛行士グループ長として地上でのマネジメント業務に従事したのち、米国等でさまざまな訓練に取り組んできました。今回のミッションでは、ISSで大西宇宙飛行士からのたすきを受け取り、豊富な経験を活かし、Crew-11の一員としてチームの調和とミッション遂行に貢献してくれるものと期待しています。
この長期滞在は、日本と国際パートナーとの強固な信頼関係のもとに実現したものであり、この貴重な機会を得られたことに深く感謝申し上げます。特に、米国航空宇宙局(NASA)をはじめとする国内外の関係機関の皆様、そして日頃よりご支援いただいている国民の皆様に、心より御礼申し上げます。
ISSは、今後の国際宇宙探査において重要な役割を担うとともに、民間事業の促進や産学官連携の強化にも寄与する先進的なプラットフォームです。JAXAとしても、今後の成果創出とその最大化に努め、地球低軌道における活動の発展と国際宇宙探査の加速に貢献してまいります。
2025年(令和7年)8月2日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
理事長 山川 宏