プレスリリース・記者会見等

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新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)の
国際宇宙ステーションとの結合

2025年(令和7年)10月30日

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

 新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)は、国際宇宙ステーション(ISS)に向けて最終接近を実施した後、10月30日0時58分(日本時間)にISSロボットアームにより把持されました。その後、10月30日20時10分(日本時間)にISSとの結合作業を完了しました。なお、ISSロボットアームの操作は、地上管制と連携のもと、ISS長期滞在中の油井宇宙飛行士が担当しました。

 今後は、船外及び船内貨物がISSへ順次移送される予定です。

以上

理事長談話
新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)と国際宇宙ステーションとの結合成功について

 令和7年10月26日に、H3ロケット7号機により種子島宇宙センターから打ち上げられた新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)は、計画どおり先ほど国際宇宙ステーション(ISS)に結合いたしました。

 今回の結合にあたっては、ISSに長期滞在中の油井亀美也宇宙飛行士がカナダのロボットアームを操作し、筑波宇宙センター及びヒューストンの運用管制チームと連携しながらHTV-X1号機をキャプチャすることに成功しました。
 HTV-X1号機には、将来有人宇宙探査に向けた二酸化炭素除去の実証装置「DRCS」、「きぼう」日本実験棟を利用する実験資材、さらに宇宙飛行士の生活に欠かせない生活用品や生鮮食品など、多様な物資が搭載されています。

 HTV-X1号機では、「こうのとり」9機の運用を通じて培われた経験と技術を基盤に、従来より効率的かつ柔軟な補給機能を実現し、補給機として世界最重量級の貨物輸送を実現しました。開発に携わった関係者の尽力、運用管制チームによる確実な運用により、これらの物資をISSへ届け、国際パートナーからの期待に応えることができましたことを、大変誇りに思います。

 さらにHTV-Xには、ISS離脱後に実証プラットフォームとして技術実証環境を提供する新たな機能が備わっています。1号機では、将来の宇宙開発を支える、超小型衛星放出「H-SSOD」、衛星姿勢をレーザーで計測する軌道上実験「Mt. FUJI」、展開型軽量平面アンテナの軌道上実証「DELIGHT」、次世代宇宙用太陽電池の軌道上実証「SDX」を実施する予定です。

 今回の成果により、日本の宇宙への物資輸送は、次世代に向けて大きな一歩を踏み出しました。今後も、ISSからの分離、技術実証、大気圏再突入に至るまで、安全かつ確実に運用を進めてまいります。

2025年(令和7年)10月30日
宇宙航空研究開発機構
理事長 山川 宏

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