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人工衛星・探査機による貢献 磁気圏観測衛星「あけぼの」(EXOS-D)

運用終了

トピックス

2015年4月23日 更新

磁気圏観測衛星「あけぼの」運用終了

停波作業実施直後の管制室の様子(中央やや左側の女性が松岡彩子プロジェクトマネージャ)

JAXAは2015年4月23日15:59に磁気圏観測衛星「あけぼの」(EXOS-D)の停波作業を実施し、これをもって同衛星の運用を終了いたしました。
1989年2月22日に打ち上げられた「あけぼの」は、目標寿命1年を大幅に超えたおよそ26年2か月という長期間にわたり観測を継続し、

  • 極域のオーロラ現象観測
  • ヴァン・アレン帯(放射線帯)の変動観測

において重要な成果をあげてきました。
「あけぼの」の成果および知見は、今後打ち上げ予定のジオスペース探査衛星(ERG)における観測計画立案や、データ解析に役立てます。

あけぼのプロジェクトマネージャー 松岡彩子准教授のコメント
長い間「あけぼの」の観測運用をご支援下さった皆様に心よりお礼を申し上げるとともに、26年前に「あけぼの」を軌道に送り出した先達の方々に改めて深く 敬意を表します。今後も「あけぼの」のデータを用いた成果創出を推進して参ります。

オーロラ観測衛星「あけぼの」(EXOS-D)とは

地上との連携で、詳細なデータを取得
地球周辺の現象を観測する「あけぼの」

「あけぼの」(EXOS-D)は、1989(平成元)年2月22日、M-3SIIロケット4号機によって内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられたオーロラ観測衛星です。

観測の目的は、オーロラ粒子の加速と関係する磁気圏の現象の研究です。オーロラは地球の磁気圏に捉えられた太陽風の中の粒子が、大気中の粒子とぶつかって輝く現象ですが、遠いところにある太陽の活動や、地球磁気圏の反応を知る手がかりとなります。「あけぼの」はこうした現象を観測しながら、磁気圏の構造などを理解し、また地球周辺空間を通過してくる太陽からのエネルギーや運動量の流れなどを調査し、地球電離層がオーロラ現象を支配することを発見するなど、多くの観測成果をあげました。
目標寿命を大幅に超えたおよそ26年2か月という長期間にわたり観測を継続しましたが、機器の劣化、高度低下のため、2015年4月23日に運用を終えました。

1989年2月22日打ち上げ

オーロラ観測衛星「あけぼの」(EXOS-D)の特徴

世界初の技術をいくつも搭載した意欲的な人工衛星

「あけぼの」には8つの科学観測機器が搭載されています。なかでも耐放射性技術は「あけぼの」で初めて実現したもので、地球の周りの放射線帯の中でも壊れないような設計になっていて、これまでの衛星に比べて、放射能強度が10倍も強い環境に耐えることができます。伸展物にはマスト方式が採用され、衛星の表面には、電気を良く通し帯電を防ぐ処理が施されました。これらの技術は後の衛星「GEOTAIL」「のぞみ」にも受け継がれています。「GEOTAIL」が世界トップレベルの静穏な環境で観測できるのも、「あけぼの」の電磁適合性への対応策実験が大きく役立っています。

現在、「あけぼの」が送るデータは、内之浦宇宙空間観測所、昭和基地(南極)、プリンス・アルバート(カナダ)、エスレンジ(スウェーデン)の4つの地上局で受信しています。

「あけぼの」は20年間にわたり追跡オペレーションを行ってきました。厳しい放射線環境のためオーロラ撮像カメラが劣化してしまいましたが、共通機器は通常運用を行うために必要な性能を維持しています。太陽の大規模磁場の極性の反転は22年周期で起こることが知られています。黒点数で代表される太陽活動度は、その22年の間に2回の増減を繰り返すので、11年の周期を見せます。
「あけぼの」は放射線モニターおよびプラズマ波動観測器による、26年間にわた る連続的なデータ取得を達成し、 太陽活動に応じて、ヴァン・アレン帯外帯が 変動する様子を明らかにしました。

主要諸元

国際標識番号 1989-016A
打ち上げ日時 1989(平成元)年2月22日 8:30
打ち上げロケット M-3SIIロケット4号機
打ち上げ場所 内之浦宇宙空間観測所
形状 高さ100cm/対面寸法126cm
4枚の太陽電池パドルがついた八角柱型
30m長のアンテナ/5m・3mの伸展マストを備える
質量 295kg
軌道 長楕円軌道
軌道高度 近地点275km/遠地点10,500km
軌道傾斜角 75度
軌道周期 211分

チームリーダが語る私たちのミッション

プロジェクトマネージャ 松岡 彩子

「あけぼの」は1989年2月22日に、M-3SII ロケット4号機で打ち上げられました。
以来現在に至るまで、地球の周りの空間の観測を続けています。

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