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国際宇宙探査


国際宇宙探査の取り組み

JAXAは、人類の活動領域を月をはじめとする太陽系の天体へ拡大するため、国際協力のもとで宇宙探査計画に積極的に参加してきました。

国際宇宙ステーションの完成により、宇宙は私たち人類にとって、生活や仕事の場になりました。
生命科学、宇宙科学、技術開発などの分野で数多くの成果を上げています。

2018年3月3日に文部科学大臣のホストにより開催された第2回国際宇宙探査フォーラム(ISEF2)では、世界の40以上の政府閣僚・高官や各国宇宙機関長が会合を持ち、宇宙探査は、人類の活動領域を拡大する重要な挑戦であり国際協力により全人類に利益をもたらす活動であることを確認し、「東京宣言」を発表しました。

このような国際的な認識のもと、JAXAは地球以外の天体への無人・有人の探査を拡大していきます。

International Space Exploration | 国際宇宙探査に向けて

国際宇宙探査とは

国際宇宙探査とは、天体を対象にして国際協力によって推進される有人宇宙探査活動及びこの有人探査のために先行して行われる無人探査活動を指します。

その範囲は、地球低軌道より遠方を対象としており、JAXAでは、月及びその周回軌道、火星とその衛星を当面の活動対象としています。

国際宇宙探査の意義と目的

国際宇宙探査の推進にあたっては、人類の活動領域の拡大と知的財産の創出への貢献を目標に掲げています。

また、国際宇宙探査を進めることで、産業振興や技術イノベーションの促進、外交と国際平和、教育・人材育成など、様々な貢献も期待されています。

国際宇宙探査のシナリオ

JAXAでは、国際宇宙ステーション(ISS)プログラムへの参画や宇宙科学ミッション等で培った技術や知見を最大限に発揮し、国際的に検討が進む月近傍有人拠点(Gateway)への参画とそれを生かした月面での持続的な探査活動の検討を進めています。

Gatewayについては、日本が強みをもつ分野(有人宇宙滞在技術や補給技術)での貢献に向けた技術検討を実施しています。

また、月面活動については、かぐやで得られたデータを活用し、現在開発中の小型月着陸実証機(SLIM)により、月面への高精度着陸技術を獲得を目指し、さらには月極域における水の存在量及び資源利用の可能性の確認を目的とする月極域探査ミッションを、2023年度の打上げを目標に検討中です。

その先には、将来の有人月面活動を視野に、大型月離着陸機を国際協力で実現し重力天体である月からのサンプルリターンミッション(HERACLES)を行い、将来の月面の本格的な探査と利用につなげていくシナリオを描いています。

また、月探査により得られる技術と知見を活用して、火星衛星からのサンプルリターンを行う探査ミッション (火星衛星探査ミッション:Martian Moons eXploration (MMX))を、2024年度の打上げを目標に進めています。

これらは全て、科学的成果の獲得とともに人類の活動領域の拡大に資するものと位置付け、国際協働のもとでの実現を目指しています。

月近傍有人拠点(Gateway)

月近傍有人拠点(Gateway)は、月面及び火星に向けた中継基地として、米国の提案のもと、ISSに参加する宇宙機関から構成された作業チームで概念検討が進められています。

質量は、国際宇宙ステーションの6~7分の1で、Gatewayの組立てフェーズでは、4名の宇宙飛行士により年間30日程度の滞在が想定されています。

本構想について、国際パートナーや産業界との協力による2026年の完成を目指し、米国及びカナダ政府が参加を表明しており、ヨーロッパ、日本、ロシアが参加に向けた検討を実施しています。(2019年4月時点)

Gatewayでは、Near Rectilinear Halo Orbit (NRHO軌道)という軌道をとることにより、軌道面が常に地球を向き、地球との通信が常時確保されます。

Near Rectiliner Halo Orbitという軌道を利用することにより、地球からの到達エネルギーが月低軌道までの70%程度であり、輸送コストが比較的小さくなるという利点があります。

また、月の南極の可視時間が長く、南極探査の通信中継としても都合がよい軌道となっています。

月近傍有人拠点(Gateway)における日本分担案

Gateway構想について、JAXAは、これまでにISSや有人宇宙活動、宇宙ステーション補給機「こうのとり」で培った技術を活用した参画を検討しています。

具体的には、有人宇宙欧州宇宙機関(ESA)との連携による国際居住棟(International Hab)のサブシステム(環境制御・生命維持装置)での参画、及び地球から「ゲートウェイ」への物資補給には、宇宙ステーション補給機「こうのとり」を改良して現在開発中の「HTV-X」に、月飛行機能を追加して使用することを検討しています。

月近傍有人拠点(Gateway)の開発に向けた多数者間調整会合(MCB)共同声明 プレスリリース

月・火星への無人探査

有人宇宙探査に先行し、JAXAでは、無人(ロボティクスミッション)による観測や技術の実証を進めていきます。

  • 月面に高精度かつ傾斜地へ着陸する技術の実証
  • ピンポイント着陸技術の獲得
  • 月持続的な探査かつ拠点構築に有利な月極域の探査
  • 水氷の資源利用可能性の調査
  • 越夜技術など重力天体表面探査技術の確立
  • 有人月面探査に向けた、国際協働無人月面探査ミッション
  • 月面着陸、表面移動およびサンプルリターンによる技術実証
  • 火星衛星物質のサンプルリターン
  • 火星衛星の由来と、原始太陽系での水起源過程を解明
  • 将来の有人拠点候補地の調査

火星の二つの衛星(フォボス・ダイモス)
起源説が捕獲説と巨大衝突説で二分、未決着

広域の有人月面探査に向けた検討

月は、6分の1の重力がある重力天体です。一方、クレータ、崖、丘が存在し、また地球と比して過酷な放射線環境や温度環境、極高真空環境に晒されます。広域の有人月面探査には、そのような環境でも1万km以上を走破できる有人与圧ローバが必要とされます。
2030年代前半の目標は以下となります。

2030年代前半

探査領域 :5領域(候補)
運用期間 :2029~2034年(有人与圧ローバ2台によるタンデム運用)
ミッション期間 :42地球日(月の1回目の昼-月の夜-月の2回目の昼)

民間企業との連携取り組み

JAXAでは、持続的な月探査活動の推進に向け、民間企業との協業活動を促進していきます。
実現にあたっては、異業種協働の研究開発を目指す宇宙探査イノベーションハブや、新たな民間事業の創出に取り組むJ-SPARC等の仕組みも活用し、宇宙以外の領域での協業も推進しています。


科学探査との連携

国際宇宙探査の推進にあたっては、これまでの科学探査活動により得られた知見を活用するとともに、学術界との密接な連携のもと、今後の宇宙科学の発展に寄与していきます。


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