ページの先頭です

人工衛星・探査機による貢献 小惑星探査機「はやぶさ2」

運用中

トピックス

一覧
2018年8月7日 更新

高度1kmから撮影したリュウグウ

高度1kmから撮影したリュウグウ

小惑星探査機「はやぶさ2」は、6月27日にリュウグウに到着してから、7月20-21日にはBOX-C運用として高度6kmくらいまで降下し、8月1日には高度5kmほどの中高度運用を行いました。そして、8月6日からは、リュウグウの重力を計測するために、3回目の降下運用を行いました。

重力計測運用では、なるべく探査機の軌道・姿勢制御をせずにリュウグウの引力にまかせて探査機を運動させることを行います(自由落下、自由上昇)。そのようにしておいて探査機の運動を正確に把握すると、リュウグウからどのくらいの強さの引力を受けているのかが分かるのです。

探査機は、8月6日の11:00前(日本時間)にホームポジション(リュウグウからの距離が20km)から降下を開始しました。同日の20:30くらいには高度6000mに達し、そこから自由落下状態となりました。そして、8月7日の8:10頃に最低高度となる851mまで接近し、そこでスラスタを噴いて上昇に転じました。

小惑星探査機「はやぶさ2」とは

(提供:池下章裕)

「はやぶさ2」、太陽系の起源・進化と生命の原材料物質の解明を目指して

小惑星探査機「はやぶさ2」(Hayabusa2)は、数々の新しい技術に挑戦し2010年6月に地球への帰還を果たした小惑星探査機「はやぶさ」(MUSES-C)の後継機です。

「はやぶさ」では、イオンエンジンによる新しい航行方法を確立しながら、太陽系の起源の解明に繋がる手がかりを得ることを目的に、小惑星イトカワのサンプルを持ち帰りました。今回「はやぶさ2」では「はやぶさ」で培った経験を活かしながら、太陽系の起源・進化と生命の原材料物質を解明するため、C型小惑星「Ryugu」(リュウグウ)を目指します。

太陽系の起源や進化を知るためには、代表的なタイプであるS型、C型、D型の小惑星を調査する必要があります。
「はやぶさ2」が目指すC型小惑星はS型小惑星のイトカワと比べるとより始原的な天体で、同じ岩石質の小惑星でありながら有機物や含水鉱物をより多く含んでいると考えられています。
地球をつくる鉱物、海の水、生命の原材料物質は、太陽系初期には原始太陽系星雲の中で密接な関係を持っていたと考えられており、始原的な天体であるC型小惑星から採取したサンプルを分析し、太陽系空間にあった有機物や水がどのようなものであったのか、またどのように相互作用し共存してきたかを探ることで、生命の起源にも迫ることができると期待されています。

小惑星探査機「はやぶさ2」の特徴

深宇宙探査技術の確立、そして新しい挑戦

「はやぶさ2」は「はやぶさ」で実証した技術を継承し発展させることでより確実なものに仕上げ、深宇宙往復探査技術を確立させて将来の探査技術の基盤を築いていくとともに、新たな技術にも挑戦します。

「はやぶさ2」の本体の基本構造は「はやぶさ」とほぼ同じですが、いくつか変更する点があります。
例えば「はやぶさ」ではお椀型だったアンテナが「はやぶさ2」では平面アンテナになるなど、「はやぶさ」以降に進展した技術を導入します。
また、「はやぶさ」に無かったものとして「衝突装置」で人工的にクレーターを形成する新たな機能の搭載を検討しています。
人工的に作ることができるクレーターは直径が数メートル程度の小さいものと予想されていますが、衝突により露出した表面からサンプルを採取することで、宇宙風化や熱などの影響をあまり受けていない、新鮮な地下物質の調査が出来ると期待されています。

「はやぶさ2」は2014年12月3日に種子島宇宙センターからH-IIAロケット26号機により打ち上げられました。C型小惑星「Ryugu」(リュウグウ)に到着するのは2018年半ばで、1年半ほど小惑星に滞在して2019年末頃に小惑星から出発、そして2020年末頃に地球に帰還する予定です。

(提供:池下章裕)

PAGE TOP