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人工衛星・探査機による貢献 惑星分光観測衛星「ひさき」(SPRINT-A)

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2017年1月25日 更新

「ひさき」、太陽風の影響が木星磁気圏の内部にまで及んでいることを証明

「ひさき」、太陽風の影響が木星磁気圏の内部にまで及んでいることを証明

惑星分光観測衛星「ひさき」の観測から、太陽系最強を誇る木星磁気圏の内部にまで太陽風が影響を及ぼしていることが示されました。強力な木星磁気圏の内部深くに守られている木星の近くには太陽風の影響など及ぶはずがないという従来の考えを覆す観測結果です。
太陽風が木星の磁気圏に及ぼす影響を調べるには、長時間、継続して、木星磁気圏を観測する必要があります。惑星観測専用の宇宙望遠鏡である「ひさき」の特徴を生かした、一ヶ月以上にもわたる観測によって達成できた「ひさき」ならではの成果といえます。
太陽風が木星磁気圏内部まで入り込むプロセスを明らかにするため、研究チームは現在、NASAの木星探査機「JUNO」とJAXAの「ひさき」による同時・その場観測を行うべく、海外の研究者らと協力して、準備を進めています。
この研究内容は、Geophysical Research Lettersにて2016年12月20日に公表されました。

プレスリリース

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惑星分光観測衛星「ひさき」(SPRINT-A)とは

世界初! 惑星を観測する宇宙望遠鏡

惑星分光観測衛星「ひさき」(SPRINT-A)は地球を回る人工衛星軌道から金星や火星、木星などを遠隔観測する世界で最初の惑星観測用の
宇宙望遠鏡です。

金星と地球は双子惑星と呼ばれることがありますが、これに火星を加えた太陽系に存在する3つの地球型惑星は、太陽系初期に非常に近い環境を持っていたことが最近判ってきています。
しかし太陽系が誕生した後10億年以内の期間に、兄弟ともいえる3惑星は現在の状態に近い姿にそれぞれ成長・変貌しました。
金星では水が宇宙空間に逃げ出した結果、二酸化炭素を中心としたとても乾いた大気になり、その強い温室化効果により地表面の温度が400℃にも達する灼熱の世界となっています。
一方火星は温室化効果を生み出す大気中の炭素成分の多くが宇宙空間に逃げ出してしまい、現在では寒冷な世界になっています。

惑星分光観測衛星「ひさき」(SPRINT-A)では、これら地球型惑星の大気が宇宙空間に逃げ出すメカニズムを調べます。
特に太陽系誕生直後には、太陽が現在よりも激しく活動していたため、非常に強い太陽風が惑星に到達していて、多量の大気が逃げ出していたと考えられています。
強い太陽風が惑星の大気にどのように作用するかを調べることで、初期の太陽系で何が起こっていたかを知ることを目指しています。

さらに 惑星分光観測衛星「ひさき」(SPRINT-A)は極端紫外線の観測能力を活かして、木星の衛星イオから流出する硫黄イオンを中心としたプラズマ領域の観測を行い、木星のプラズマ環境のエネルギーがどのように供給されているかを調べます。

惑星分光観測衛星「ひさき」(SPRINT-A)主要諸元

国際標識番号 2013-049A
名称(打上げ前) 惑星分光観測衛星「ひさき」(SPRINT-A)
開発の目的と役割 EUV(極端紫外線)分光器によるイオトーラスの観測、
惑星外圏大気と太陽風の相互作用の観測を行う
打ち上げ 日時 2013(平成25)年9月14日 14:00
場所 内之浦宇宙空間観測所
打上げロケット イプシロンロケット
構造 質量 348kg
軌道 高度 近地点950km 遠地点1150km
傾斜角 31度
種類 楕円軌道
周期 約106分
主要ミッション機器(予定) EUV(極端紫外線)分光器

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