平成26年6月理事長定例記者会見

理事長定例記者会見

奥村理事長の定例記者会見のトピックスをお伝えします

日時:平成26年6月12日(木) 11:00-11:20

場所:JAXA東京事務所 B1F プレゼンテーションルーム

司会:広報部長 上垣内茂樹

冒頭挨拶

 先月(5月)は、若田宇宙飛行士の帰還とH-IIAロケット24号機による陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)の打上げがあり、両方とも成功裏に進んでいることをうれしく思います。
 5月14日に帰還した若田光一飛行士ですが、先日は帰還後初の記者会見が行われ、元気な姿をみなさんにお届けすることができました。リハビリも順調に進んでいるようで、今後、国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在での活動を評価し、次につなげていくために、関係者と技術デブリーフィングを進めるようです。今回の、長期滞在で、JAXAが得た経験やノウハウを次に生かし、来年の油井飛行士の長期滞在に向けて万全な対応を行うとともに、今後、第2、第3のISS日本人船長誕生につなげていければと思っております。
 現在、若田宇宙飛行士は、NASAジョンソン宇宙センター(JSC)でリハビリを行っておりますが、8月頃には日本に一時帰国する予定です。

トピックス

I. 陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)打上げ
II. 日本ユニフォームセンターと連名で冷却ベストの販売を発表
III. 星出宇宙飛行士のNEEMO18訓練参加
IV. 低ソニックブーム設計概念実証プロジェクト第2フェーズ試験(D-SEND#2)2回目試験
V. 若田宇宙飛行士ミッション報告会開催地の募集

I. 陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)打上げ

 平成25年5月24日にH-IIAロケット24号機により種子島宇宙センターから打上げられました。打上げから約1ヶ月後の6月下旬には、初期画像を取得予定で、その後も校正・検証作業を行い、約半年後からデータ提供を計画しています。
H-IIAロケット24号機は打上げ能力の余裕を利用して、小型副衛星4基の軌道投入を実施しました。いずれの衛星も良好に機能しています。

II. 日本ユニフォームセンターと連名で冷却ベストの販売を発表

 JAXAが企業と共同で研究を行うJAXAオープンラボ公募制度を利用した研究成果として、「次世代先端宇宙服の研究」の技術を利用した冷却ベストが日本ユニフォームセンターより商品化され、JAXA COSMODEの商品として販売されることになりました。
 JAXAとの共同研究の相手方である公益財団法人日本ユニフォームセンターが製品企画を担当し、製品販売は帝国繊維株式会社が行っています。既に販売元には問い合わせもきているようです。
 JAXAでは今後も、新事業促進センターを窓口として、このような宇宙開発における技術を皆様の生活に役に立つ技術へと繋げる活動を実施して参ります。

III.星出宇宙飛行士のNEEMO18訓練参加

 2014年7月21日から9日間、星出宇宙飛行士が第18回NASA極限環境ミッション運用訓練、通称NEEMO(NASA Extreme Enviroment Mission Operations)訓練に参加いたします。この訓練は、海底に設置されている研究室にて宇宙でのミッションに類似した状況を再現し、有人宇宙飛行に必要なチーム行動能力などを向上させることが目的です。
 今回のNEEMO訓練では、星出宇宙飛行士はコマンダーに任命され、同時に本訓練に参加する3名の各国宇宙飛行士の指揮・取りまとめを行います。9日間ではありますが、貴重な経験として将来の宇宙飛行士としての活動に活かせるような活躍を期待しております。

IV.低ソニックブーム設計概念実証プロジェクト第2フェーズ試験(D-SEND#2)2回目試験

 低ソニックブーム設計概念実証プロジェクト第2フェーズ試験(D-SEND#2)の2回目試験について、本年7月22日からの実施に向け、準備作業に着手することといたしました。

 平成25年8月16日(現地時間)に1回目試験を実施しましたが、試験機が気球から分離後、計測地点の約12km手前で予定飛行経路から外れたため、想定していた飛行状態でのソニックブームを計測することができませんでした。
 この結果を受け、JAXAは調査・対策チームを設置し、外部有識者などからご助言、ご提言をいただきながら、原因を特定し、その対策に取り組んできました。この度、対策の結果、再試験に向けた準備の目処がたちました。引き続き確実な成功に向け着実かつ慎重に準備を進めてまいります。

V.若田宇宙飛行士ミッション報告会開催地の募集

・開催日程:平成26年8月の土日及び秋期
 (秋期については状況によっては開催されない可能性あり)
・開催地等:東京都を除く日本国内。会場は、500名以上が収容出来ること。
 (東京都は、別途JAXA主催による報告会を開催予定のため対象外)
・募集締め切り:平成26年6月25日(水)17時まで。応募フォームにて申請。
・応募条件等の詳細は、JAXA公開ホームページ

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