JAXAは、油井宇宙飛行士が搭乗する予定のソユーズ宇宙船（43S）の打ち上げの安全性に関して調査、検討を行ってきましたが、打ち上げ実施には支障がないことを確認しました。
　我が国の宇宙飛行士の安全確保という極めて重要な案件でもあり、JAXAの総力をあげて情報収集を行い、入手した情報に基づく独自の分析・解析等に基づきソユーズ宇宙船（43S）の打ち上げに向けて問題がない、という結論に至りました。この結論に至るまでには、情報収集等に多くの時間も必要となり、困難もありましたが、ロシア、アメリカ等の協力もあり、判断の材料を整えることができました。
　6月にロシア連邦宇宙局（ROSCOSMOS）のコマロフ長官にお会いした際には、JAXAで独自に原因を解明できるように情報提供をお願いしていました。また、同じ時期にアメリカ航空宇宙局（NASA）のボールデン長官にもお会いして、今回のミッションの安全確認を共に行っていくことの確約と、ロシア側への情報提供のお願いに協力することについて打ち合わせを行いました。
これらの経緯を経て、今回の打ち上げにJAXAとして問題がないことを確認することができました。

　小惑星探査機「はやぶさ２」は順調に航行を続けていますが、「はやぶさ２」が目指している小惑星1999JU3の命名についてご紹介します。
　どのような名前をどのようにつけるかについてこれまで検討を行ってきましたが、名称案を公募することとなりました。
　公募の要領については、現在準備を進めているところですが、平成27年7月22日13:30から名称案の受付を開始する予定としています。
　今回の応募のあった名称案の中から候補を選び、小惑星の発見者であるマサチューセッツ工科大学リンカーン研究所を通じ、国際天文学連合（IAU）に提案を行います。最終的には、IAUの審議・承認をもって決定されることになります。

　日本学術振興会による科学研究費助成事業の平成27年度「新学術領域研究（研究領域提案型）」において、JAXA有人宇宙技術部門宇宙医学生物学研究グループの古川研究グループ長を領域代表とする研究提案が採択内定を受けました。
　研究領域名は「宇宙からひも解く新たな生命制御機構の統合的理解」で、JAXAを含む10の大学・研究機関が参加し、研究期間は5年間です。今回の研究提案の目的は、単に宇宙の為の研究ということではなく、宇宙という環境で生命・生物が受けるであろう様々な影響、例えば微小重力環境や放射線の影響、長期間の閉鎖環境等を通して、地上での生命制御機構の解明に役立つものと考え提案し採択されたものです。

　小型月面着陸実証（SLIM）について、月探査の意義・目的、重力天体への軟着陸技術の成立性といった多様な視点から評価を行ってきました。 　重力天体への軟着陸技術、またピンポイント着陸技術、故障リスクに対する冗長系など、JAXA内の様々な技術者を集めて検討を行ってきました。現時点でも、克服すべき課題が残っており、10月末を目途に課題の整理を行うことにしています。
　そのためにこれからプリプロジェクトチームの結成を考えています。これまでは宇宙科学研究所内でのワーキンググループとして基本検討を進めてきたのですが、JAXA全体としてプロジェクトの成立性、予算も含めた様々なことを包括的に検討する必要が出てきています。今後は、JAXAの規定プロセスに則り、プロジェクト準備段階に移行し、プロジェクト計画の詳細化などの検討を進めていきます。

　6月にパリの航空ショー視察の際には、NASAのボールデン長官に加え、シン局長（航空）、JAXAの中橋理事（航空）が参加してのバイ会合を実施しました。航空分野において４者による会合は初の開催です。
　航空分野の国際協力では、国際航空研究フォーラム（International Forum for Aviation Research;IFAR）で現在NASAが議長機関、JAXAが副議長機関を務めていますが、議長職は10月にNASAからJAXAに引き継がれます。また、NASAとJAXAの二者間では、航空分野における共同研究を行っており、今後も協力関係を発展させていくことを双方で確認しました。

・関西地区
日時：7月9日（木）14:00～17:00
場所：神戸商工会議所会館　3階　神商ホール

・関東地区
日時：7月16日（木）14:00～17:00
場所：ソラシティ・カンファレンス・センター2階sola city Hall [EAST]

・九州地区
日時：7月23日（木）14:00～17:00
場所：TKP博多駅前シティセンター8階ホールB

日時：7月24日（金）、25日（土）10:00～16:30
場所：相模原キャンパス