プレスリリース・記者会見等

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観測ロケットS-310-44号機実験の実施について

平成27年11月2日

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、観測ロケットS-310-44号機実験につきまして、下記の通り実施することをお知らせいたします。

実験期間 平成28(2016)年1月12日(火)~2月29日(月)(実験予備期間を含む)
実験場所 内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝属郡肝付町)
打上げ予定ロケット S-310-44号機
打上げ予定日 平成28(2016)年1月12日(火) 12:00~12:30
実験概要 電離圏プラズマ高温度層発生メカニズムの解明

 冬の時期、緯度約25~32度の上空にはSq電流系と呼ばれる環状の電流がしばしば発生する。ここでは、通常は南極や北極でしか見られない宇宙空間から地球へ飛び込んでくる電子の加速や加熱といった特異な現象が発生し、こうした電子の作用によってGPS測位の精度や短波通信などが軽微ながら影響を受ける可能性がある。
 本実験では、Sq電流系が発生している空域へ観測ロケットを打ち上げ、搭載した観測機器によって観測を実施することにより、こうした現象のメカニズムの解明を目指す。
 また、Sq電流系の発生する上空を含む、高度約60kmから約1,000kmの大気の分子と原子が電離して電子とイオンが多量に存在している領域のことを電離圏と呼ぶ。電離圏は地球以外の大気のある惑星にも存在することから、本実験により電離圏の理解が進むことで、地球以外の様々な惑星の大気や電離圏を考えていく上で活かされていくことになる。加えて、GPS測位の精度や短波通信などへの影響を軽減することにも役立てられることが期待される。

【実験イメージ図】

実験イメージ図

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