国際宇宙ステーションでのプロバイオティクス(ラクトバチルス カゼイ シロタ株)
の継続摂取実験、いよいよ開始へ
~宇宙飛行士の免疫機能、腸内環境への効果研究~
平成29年3月1日
株式会社 ヤクルト本社
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
株式会社ヤクルト本社(以下「ヤクルト」)及び国立研究開発法人 宇宙航空研究開発機構は、平成26年度から閉鎖微小重力環境下におけるプロバイオティクスの継続摂取による免疫機能及び腸内環境に及ぼす効果に係る共同研究(注1)に取り組んで来ました。この共同研究は、国際宇宙ステーション(以下「ISS」)でのプロバイオティクスの継続摂取による免疫機能及び腸内環境に及ぼす効果を科学的に検証することで、宇宙飛行士の健康やパフォーマンスの維持・向上、得られた知見に基づく地上でのプロバイオティクス(注2)研究の発展及び健康増進への貢献を目指しています。
平成26年度~27年度にかけて行った地上研究、及び、平成28年度に行ったヤクルト独自のプロバイオティクス(乳酸菌 ラクトバチルス カゼイ シロタ株、以下「L.カゼイ・シロタ株」:注3)を含む長期常温保管可能なカプセルのISS搭載影響評価実験により、地上の常温保管と同程度の生菌数を維持できることを確認する等、宇宙実験に向けた準備を進めた結果、世界に先駆けてISSにてプロバイオティクスの宇宙飛行士による継続摂取実験を行うことが可能となりました。
ついては、平成29年度からISSに長期滞在する宇宙飛行士がプロバイオティクスを継続摂取し、宇宙環境での免疫機能及び腸内環境に及ぼす効果を科学的に検証する、世界初の宇宙実験を開始します。
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L.カゼイ・シロタ株 |
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(参考)
第62回日本宇宙航空環境医学会大会 日本宇宙生物科学会第30回大会 合同大会(愛知医科大学、平成28年10月14日(金))での研究成果の発表内容
発表者:JAXA古川 聡 宇宙医学生物学研究グループ長
内容:軌道上環境がプロバイオティクスの生残性に及ぼす影響の評価
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(要約) |
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凍結乾燥したL.カゼイ・シロタ株 を含有するカプセル(1日5カプセルでL.カゼイ・シロタ株400億個以上を摂取可能) |
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