宇宙ステーション補給機「こうのとり」7号機(HTV7)の
大気圏への再突入完了について
平成30年11月11日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
宇宙ステーション補給機「こうのとり」7号機(HTV7)は、11月11日(日)6時14分(日本時間)に第3回軌道離脱マヌーバを実施し、大気圏に再突入しました。
HTV7は、所期の目的である国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送を完遂しました。
なお、HTV7の再突入推定時刻及び着水推定時刻は下記のとおりです(日本時間)。
記
HTV7再突入※1推定時刻 | : | 平成30年11月11日(日) 午前6時38分頃 |
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HTV7着水推定時刻※2 | : | 平成30年11月11日(日) 午前6時48分頃~午前7時12分頃 |
※1:高度約120km | ||
※2:小型回収カプセルの着水確認等は、JAXAホームページでお知らせいたします。 |
参考リンク:より詳細につきましては、次のインターネットアドレスをご覧ください。
理事長談話
宇宙ステーション補給機「こうのとり」7号機(HTV7)の
ミッション完了について
本日、宇宙ステーション補給機「こうのとり」7号機(HTV7)は軌道離脱を実施し、計画どおり、大気圏に再突入しました。 「こうのとり」7号機は、平成30年9月28日に国際宇宙ステーション(ISS)への結合に無事成功した後、約41日間、ISSに係留いたしました。その間、ISS運用に欠かせない補給品・利用物資などをISSへ移送し、ISSからの不用物資を搭載して、本日の地球大気圏への再突入を無事完遂することができました。今回で7機連続の成功です。
「こうのとり」は世界最大の補給能力を有し、ISS運用の根幹を支える補給船です。7号機では、これまでで最重量となる約6.2トンの輸送を実施しました。6号機に引き続いての日本製リチウムイオン電池を使用したISS新型バッテリや、アメリカやヨーロッパの大型実験ラックなど、「こうのとり」でしか運べない大型の貨物を確実に輸送しました。
同じく7号機で輸送した超小型衛星放出機構から超小型衛星3機の放出に成功し、「きぼう」船外では、今回輸送した実験装置を使って技術試験衛星9号機に採用する高効率排熱技術の実証実験を今まさに実施しているところです。
また、被災地を含む北海道、宮城県、岡山県、愛媛県、佐賀県から提供いただいた生鮮食品は、約2週間の打ち上げ遅延を乗り越え、鮮度を維持したままISSへ届けられました。宇宙飛行士の活力の源となっただけでなく、保存技術についてもISS船長から称賛されました。
この後、海上に着水したHTV搭載小型回収カプセルを回収する作業に入ります。小型回収カプセルの技術実証では、日本で初めてのISSからの物資の回収能力の獲得を目指し、低加速度で機体を揚力飛行させ目標範囲に誘導する技術および国産防護材により再突入時の高温から機体を守る技術の実証を実施します。これらの技術が、将来の宇宙活動の自在性の確保につながることを期待しております。
最後に、これまで多大なご協力、ご支援をいただきました国内外の関係機関の皆様方及び国民の皆様方に心からお礼を申し上げますとともに、小型回収カプセルの技術実証について引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。
平成30年11月11日
宇宙航空研究開発機構
理事長 山川 宏