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プレスリリース・記者会見等

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水星磁気圏探査機「みお」の地球スイングバイ実施結果について

2020年(令和2年)4月21日

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)および欧州宇宙機関(European Space Agency, ESA)は、国際水星探査計画「ベピコロンボ(BepiColombo)」の水星磁気圏探査機「みお」の地球スイングバイ後の軌道計測と計算を行い、「みお」が目標としていた軌道上を順調に航行していることを確認しました。

 「みお」は、地球スイングバイにおいて、地球の重力を利用して目標どおり約5km/sの減速を行いながら、2020年4月10日(金)13時24分57秒(日本時間)に地球に最接近し、南大西洋上空の12,689kmを通過しました(図1)。ESA深宇宙ネットワーク局の探査機運用により、現在「みお」の状態は正常であることを確認しています。
 「みお」に搭載した低エネルギー電子観測器(MPPE/MEA)によって太陽風および磁気圏の観測も行いました(図2)。2020年4月9日(木)22時~10日(金)1時頃(UTC)の観測結果からは、太陽風中から磁気圏へと入っていく様子がはっきり捉えられています。
 また、地球スイングバイの前後では「ベピコロンボ」に搭載された多くの装置で観測が実施されました。電気推進モジュール(Mercury Transfer Module: MTM)に搭載されたモニタカメラ(MCAM)では美しい地球の姿が撮影されました(図3)。

 今後は定期的な機能確認に加えて、2020年10月15日に予定している金星スイングバイのような惑星スイングバイや惑星間空間巡航時の科学観測運用を実施していく予定です。

BepiColomboプロジェクトチームプロジェクトマネージャ 小川博之のコメント

 予定通り金星に向かう軌道に乗りました。無事に地球スイングバイ運用できましたこと、関係の皆様に深く感謝いたします。またSNS上で応援や地上観測をしていただき誠にありがとうございました。メンバー全員がとても感動し、勇気づけられました。次の金星スイングバイに向けてメンバー一同気を引き締めて臨む所存です。ご協力・応援よろしくお願いいたします。

図1 最接近時の地球とBepiColombo探査機のイメージ図
©JAXA(※探査機イラスト:石川雅之氏提供)

図2 「みお」搭載MPPE/MEAが捉えた地球スイングバイ期間中の電子観測結果
©JAXA/IRAP

図3 スイングバイ時にMTM搭載MCAMが捉えた地球の姿
©ESA/BepiColombo/MCAM

(※)国際水星探査計画「BepiColombo」(ベピコロンボ)
JAXA担当の水星磁気圏探査機「みお」(MMO:Mercury Magnetospheric Orbiter)とESA担当の水星表面探査機(MPO:Mercury Planetary Orbiter)の2つの周回探査機で水星の総合的な観測を行う日欧協力の大型ミッションです。2つの探査機を搭載したアリアン5型ロケットは、2018年10月19日(金)22時45分28秒(現地時間)(10月20日(土)10時45分28秒(日本標準時))に、フランス領ギアナのギアナ宇宙センターから打ち上げられました。ロケットは正常に飛行し、打上げから約26分47秒後に両探査機を正常に分離したことを確認しました。
BepiColomboは、約7年かけて水星に到着し、世界初となる2機の探査機の周回軌道への投入を行います。役目を終えた電気推進モジュールを分離した状態で水星周回軌道投入を行い、まず「みお」を投入し、その後MPOを投入し、科学観測を行います。

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