プレスリリース・記者会見等

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JAXA宇宙飛行士の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在について

2023年(令和5年)11月14日

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の大西卓哉宇宙飛行士について、ISS長期滞在が決定いたしましたのでお知らせいたします。また、油井亀美也宇宙飛行士について、ISS長期滞在時期が変更となりましたので併せてお知らせいたします。

1. 大西卓哉宇宙飛行士のISS長期滞在について

滞在時期 2025年頃
主な任務 ISS長期滞在クルーとして、「きぼう」を含むISSの各施設の維持・保全、利用ミッション(科学実験等)を実施する予定

2. 油井亀美也宇宙飛行士のISS長期滞在時期の変更について

滞在時期 (変更前) 2024年頃
(変更後) 2025年頃
参考資料
参考リンク:




参考資料1:大西卓哉宇宙飛行士の略歴

大西 卓哉(おおにし たくや)

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
有人宇宙技術部門宇宙飛行士運用技術ユニット宇宙飛行士グループ
宇宙飛行士
47歳(2023年11月14日現在)


1975年 東京都に生まれる。
1998年3月 東京大学工学部航空宇宙工学科卒業。
1998年4月 全日本空輸株式会社入社。
2003年6月 全日本空輸株式会社 運航本部に所属。
2009年2月 JAXAよりISSに搭乗する日本人宇宙飛行士の候補者として選抜される。
2009年4月 JAXA入社。ISS搭乗宇宙飛行士候補者基礎訓練に参加。
2011年7月 同基礎訓練を修了。油井亀美也、金井宣茂とともにISS搭乗宇宙飛行士として認定される。
2011年10月 米国フロリダ州沖にある米国海洋大気圏局(NOAA)の海底研究施設「アクエリアス」における第15回NASA極限環境ミッション運用(NEEMO15)訓練に参加。
2013年11月 ISS第48次/第49次長期滞在クルーのフライトエンジニアに任命される。
2016年7月~10月 ISS第48次/第49次長期滞在クルーのフライトエンジニアとしてISSに約113日間滞在。
滞在中は、日本人初のシグナス補給船のキャプチャを遂行。「きぼう」船内に新たな利用環境を構築するとともに、JAXAの利用実験活動を実施した。
2020年1月~ JAXAフライトディレクタとして認定される。「きぼう」日本実験棟運用管制業務に従事。





参考資料2:JAXA宇宙飛行士のISS長期滞在実績と予定

JAXA宇宙飛行士のISS長期滞在実績と予定





参考資料3:大西卓哉宇宙飛行士のISS長期滞在に係る理事長談話

 この度、ISSの多数者間搭乗員運用会合の承認を得て、大西卓哉宇宙飛行士のISS長期滞在が決定し、皆様にご報告できることについて、大変喜ばしく思っております。

 大西宇宙飛行士は、2016年に自身初となる宇宙飛行を行い、約113日間のISSでの長期滞在において「きぼう」日本実験棟での実験をはじめとした「日本にしかできないミッション」を確実に遂行し、日本がISS計画の根幹を支えるパートナーとして欠かせない存在であることを世界に示しました。帰還後は、宇宙飛行士の能力・技量維持に加えて、2020年からはJAXAフライトディレクタとして、「きぼう」日本実験棟の運用管制業務に従事してまいりました。

 宇宙飛行士としての軌道上での経験と、ISSの円滑な運用を地上で支える側として培ってきた経験の、両方を備えているのが大西宇宙飛行士ならではの強みです。これを最大限に生かして、今回の長期滞在において存分にリーダーシップやチームワークを発揮してくれるものと期待しております。

 JAXAは、日本政府及び国際パートナーの2030年までのISS運用延長決定を受け、引き続き有人宇宙活動の実績を重ねるとともに、地球低軌道の利用や宇宙探査における国際協力、国際宇宙探査に向けた技術実証、民間活動拡大への連携等、日本の宇宙開発に貢献する新たな技術・知見の蓄積や事業拡大に取り組んでいく所存です。大西宇宙飛行士のISSでの活躍が未来を担う若者の挑戦心を刺激することにより、社会に貢献するさらなる成果の創出や、月探査を通じた人類のフロンティア拡大へと、発展させていきたいと考えております。

 この度の大西宇宙飛行士のISS長期滞在の決定にあたり、内外の関係者の皆様方から賜りましたご協力に対し、心から感謝いたします。

2023年(令和5年)11月14日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
理事長 山川 宏






参考資料4:大西卓哉宇宙飛行士本人の抱負

 この度、2回目のISS長期滞在に挑戦する機会をいただけることになりました。日頃から日本の宇宙開発を応援くださっている国民の皆様、そして様々な形でこれまでのISSの利用運用に貢献されてこられた国内外の関係者の方々に心よりお礼申し上げます。

 初飛行から帰還して約7年という歳月のあいだ、次の機会を見据えて「きぼう」日本実験棟のフライトディレクタ業務をはじめ、様々な経験を積んで参りました。その間、「きぼう」でも小動物飼育ミッションや静電浮遊炉を活用した実験などが回数を重ね、7年前よりもずっと高度な利用運用が行われるようになっています。ISSの運用が続く限り、宇宙飛行士も地上の管制官・エンジニア・研究者も、更なる高みを目指して挑戦を続けていきます。私もこれまでの知見を結晶させてこの先の訓練、そして長期滞在に向けて邁進して参ります。引き続きご支援・応援をよろしくお願いいたします。

2023年(令和5年)11月14日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
宇宙飛行士 大西 卓哉

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