JAXAと国連宇宙部との連携協力(KiboCUBE)に基づく第8回選定の結果
2024年(令和6年)7月30日
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
宇宙航空研究開発機構(JAXA)と国連宇宙部(UNOOSA)は、2015年から、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟からの超小型衛星放出の機会提供に関する連携協力(以下、KiboCUBE)を進めています。
この度、KiboCUBE第8回公募(募集期間:2023年6月2日~2023年12月31日)に応募いただいた提案についてJAXAと国連宇宙部が共同で審査を行った結果、タンザニア連合共和国ダルエスサラーム工科大学(Dar es Salaam Institute of Technology (DIT))とコートジボワール共和国フェリックス・ウフェ=ボワニ国立工科大学(Institut National Polytechnique Félix Houphouët Boigny)の共同提案を選定しましたので、お知らせいたします。(※1)
JAXAは本連携協力や2021年1月から開始した「KiboCUBEアカデミー」(※2)を通じて「きぼう」の利用促進を図るとともに、宇宙分野における国際貢献の取り組みの一つとして、持続的な開発目標(SDGs)の目標4「質の高い教育をみんなに」、目標8「働きがいも経済成長も」、及び目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の達成に貢献してまいります。
(※1) 第8回選定結果
(※2)
2021年1月から国連宇宙部と共同で超小型衛星開発に関する教育プログラム「KiboCUBEアカデミー」を開始しています。
KiboCUBEアカデミーの詳細については、国連宇宙部のHPをご覧ください。
https://www.unoosa.org/oosa/en/ourwork/access2space4all/KiboCUBE/KiboCUBE_Index.html
外部リンク
【関係者のコメント】
JAXA
白川正輝 有人宇宙技術部門きぼう利用センター長
国連宇宙部との共同プログラムKiboCUBEにおいて、JAXAがタンザニア連合共和国・コートジボワール共和国初となる超小型衛星の共同ミッションに関われることを大変嬉しく思います。これまで8回の募集を行ってきましたが、KiboCUBEが持続的なプログラムに発展し、それぞれの国の宇宙開発に貢献してきたことを誇りに思います。今後も国連宇宙部が有する宇宙途上国とのネットワークを活用し、「きぼう」の持つ優れた能力やJAXAの技術力を生かして、打上手段を持たない国々における宇宙技術力の向上に貢献していきたいと思います。
国連宇宙部(UNOOSA)
Aarti Holla-Maini国連宇宙部長(Director of UNOOSA):
“Working together in building capacity in space science, technologies and their applications to support the implementation of space-based solutions is one of our mandates. The KiboCUBE programme under the Access to Space for All initiative symbolizes the common mission of UNOOSA and JAXA to accelerate sustainable development. I congratulate the winning team and look forward to our joint effort in turning your dreams and ambitions into reality.”
(仮訳)
宇宙科学、技術、およびその応用における能力構築に協力し、宇宙ベースのソリューションの実装を支援することは、私たちの使命の1つです。「Access to Space for All」イニシアチブの下に位置付けられるKiboCUBEプログラムは、持続可能な開発を加速するというUNOOSAとJAXAの共通の使命を象徴しています。選定されたチームにお祝いを申し上げるとともに、皆さんの夢と野望を現実にするための共同の取り組みを楽しみにしています。
タンザニア連合共和国
Preksedis M. Ndombaダルエスサラーム工科大学学長(Rector of DIT):
“The Dar es Salaam Institute of Technology is honored to be the awardee of the 8th round of KiboCUBE, as a result of stewardship of the Government of United Republic of Tanzania, in space technology advancement in Tanzania. We gratefully extend heartfelt gratitude to UNOOSA, JAXA and partners for exceptional support accorded to us and endorsing our mission of utilizing space technology to benefit various sectors across Africa.”
(仮訳)
ダルエスサラーム工科大学は、タンザニア連合共和国政府のタンザニアにおける宇宙技術の発展に対する指導の結果として、第8回KiboCUBEの受賞者となったことを光栄に思います。当校に与えられた並外れた支援と、アフリカ全土のさまざまな分野に利益をもたらすために宇宙技術を活用するという当校の使命を支持してくださったUNOOSA、JAXA、およびパートナーに心から感謝の意を表します。
コートジボワール共和国
Moussa Abdoul-Kader Diabyフェリックス・ウフェ=ボワニ国立工科大学学長(Director General of INP-HB):
“The INP-HB of Côte d'Ivoire is honored to be the joint winner of the 8th round of the KiboCUBE program, with the DIT of Tanzania. We thank UNOOSA and JAXA for the opportunity to build our space capacity through this program. The collaboration with Tanzania reflects the African Union's vision of promoting capacity building in space technology through collaborative efforts. We are committed to providing the resources needed to succeed.”
(仮訳)
コートジボワールのINP-HBは、タンザニアのDITとともに、第8回KiboCUBEプログラムの共同受賞者となったことを光栄に思います。このプログラムを通じて宇宙能力を構築する機会を与えてくださったUNOOSAとJAXAに感謝します。タンザニアとの協力は、共同の取り組みを通じて宇宙技術の能力構築を促進するというアフリカ連合のビジョンを反映しています。私たちは、成功に必要なリソースを提供することに尽力します。