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「革新的衛星技術実証4号機のテーマ公募」追加選定結果について(その2)

2023年(令和5年)6月20日

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、宇宙基本計画で示された「衛星開発・利用基盤の拡充」の衛星開発・実証プラットフォームにおけるプロジェクトの戦略的推進の一環として、超小型衛星等を用いた新規要素技術の実証及び新規事業につながる技術の実証を実施することを目的に「革新的衛星技術実証プログラム」を進めています。
「革新的衛星技術実証4号機」に搭載する実証テーマは、2022年9月及び2023年2月に選定しておりましたが、このたび、別紙のとおり、新たに1件の実証テーマを追加選定いたしましたのでお知らせいたします。

先に選定した実証テーマを含む「革新的衛星技術実証4号機」に搭載する実証テーマ(合計16件)は別表のとおりです。

今後、打上げに向けて、必要な取決めの締結、技術調整、安全審査等の準備を進めます。

関連ウェブサイト

「革新的衛星技術実証プログラム」
https://www.kenkai.jaxa.jp/kakushin/index.html

「革新的衛星技術実証4号機に搭載する実証テーマ」
https://www.kenkai.jaxa.jp/research/innovative/theme04.html


別紙

「革新的衛星技術実証4号機」追加選定実証テーマ

区分 募集課題※1 テーマ名称 提案機関
(代表者名)
主な選定理由
部品・コンポーネント・サブシステム 次世代宇宙用MPUを活用したオンボードAI物体検知及び検知精度向上の軌道上実証 三菱重工業株式会社
(益川 一範)
次世代MPUの耐宇宙環境性能の検証を行うとともに、同MPUとAIチップで船舶を検知して、必要なデータのみをダウンリンクし、地上で再学習を行ってAIを更新するAI物体検知の実証を行うもので、再学習により検知精度向上が可能になる上、宇宙からの広い関心領域の中から所望の物体を検知可能なオンボード処理、アルゴリズムを国産技術として開発することは重要である。また、宇宙用MPUは人工衛星等宇宙機の機能・性能を決定づける基幹部品であり、国産化する意義がある。

※1募集課題

我が国の衛星関連機器・部品の価格競争力、性能、機能などを格段に向上させる技術、またはフレキシブルな衛星開発手法や革新的なミッション/システム技術の実証
宇宙産業の活性化や新たなイノベーション創出が期待される技術・コンセプトの実証
これまで世界で行われていない新たな宇宙利用ビジネス構想により、国内外の市場を新たに創造する、または、それにより国内の宇宙ビジネス促進や宇宙分野における優秀な人材育成につながる可能性のある技術・コンセプトの実証

別表

革新的衛星技術実証4号機 実証テーマ

区分 種別※2 テーマ名称 提案機関
(代表者名)
部品・コンポーネント・サブシステム 衛星MIMO技術を活用した920MHz帯衛星IoTプラットフォームの軌道上実証 日本電信電話株式会社
(山下 史洋)
民生用GPUの軌道上評価およびモデルベース開発 三菱電機株式会社
(千葉 旭)
水を推進剤とする超小型統合推進システムの軌道上実証※3 株式会社Pale Blue
(浅川 純)
小型衛星用パルスプラズマスラスタ(PPT)の軌道上実証・性能評価 合同会社先端技術研究所
(杉木 光輝)
超小型衛星用膜面展開型デオービット機構の軌道上実証 株式会社アクセルスペース
(安岡 篤史)
Society 5.0に向けた発電・アンテナ機能を有する軽量膜展開構造物の実証 サカセ・アドテック株式会社
(酒井 良次)
次世代高性能CMOS撮像素子の軌道上実証 マッハコーポレーション株式会社
(赤塚 剛文)
次世代宇宙用MPUを活用したオンボードAI物体検知及び検知精度向上の軌道上実証 三菱重工業株式会社
(益川 一範)
キューブサット 回転分離を用いた超小型衛星の編隊形成 名古屋大学
(稲守 孝哉)
超高精度姿勢制御による指向性アンテナを搭載した海洋観測データ収集衛星の技術実証・持続可能な宇宙工学技術者育成とネットワーク型衛星開発スキームの実証 米子工業高等専門学校
(徳光 政弘)
衛星筐体の一体成型技術の実証 早稲田大学
(宮下 朋之)
CubeSat搭載用マルチスペクトルカメラの技術実証 一般財団法人未来科学研究所
(近藤 海城)
折り紙構造による超高利得展開リフレクトアレーアンテナ技術の宇宙実証 東京工業大学
(坂本 啓)
超小型宇宙機用インテリジェント電源ユニットの軌道上実証 株式会社大日光・エンジニアリング
(柴田 克哉)
地震先行現象検知による確率地震発生予測実証CubeSat 日本大学
(山﨑 政彦)
ARICA-2による民間衛星通信を利用した突発天体速報システムの実証実験 青山学院大学
(坂本 貴紀)

※2 再:革新的衛星技術実証3号機実証テーマ再チャレンジ

①③:※1の募集課題を参照

※3 2023年2月に革新的衛星技術実証3号機の再チャレンジとして、「水を推進剤とした小型ホールスラスタシステムの軌道上実証」を選定したが、今回、提案機関から電気推進装置の部分を方式の異なるものに変更する要望があり、意義価値を評価したうえで本テーマの変更を決定した。

(参考)革新的衛星技術実証プログラム選定評価委員会の構成(順不同)

日本科学技術ジャーナリスト会議 会長 室山 哲也
東京大学大学院 工学系研究科 教授 中須賀 真一
京都大学 生存圏研究所 准教授 横山 竜宏
東京都市大学 工学部 教授 三宅 弘晃
名古屋大学大学院 工学研究科 教授 長野 方星
シー・エス・ピー・ジャパン株式会社 代表取締役社長 金山 秀樹
一般社団法人 日本航空宇宙工業会 常務理事 山岡 建夫

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