人工衛星で宇宙から地球を守る・利用する 温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」(GOSAT-2)

運用中

温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」(GOSAT-2)とは

温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」(GOSAT-2)

「いぶき」を引き継ぎ、さらなる温室効果ガスの観測機能・性能の向上を目指す

高性能な観測センサを搭載して、温室効果ガス観測精度の向上を目指した地球観測衛星です。二酸化炭素と一酸化炭素を組み合わせて観測し、解析することで「人為起源」の二酸化炭素の排出量の推定をしていきます。これらのデータは、パリ協定や各国の気候変動対策などへの貢献が期待され、「国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」により、各国の温室効果ガスの排出量算定の精度を高めるために活用されることになりました。

トピックス

一覧
2020年2月3日 更新

パリ協定実現に向けた温室効果ガスの長期観測継続へ ~「いぶき2号」による二酸化炭素分布の初解析~

温室効果ガス観測技術衛星2号「いぶき2号」による全球温室効果ガス濃度分布の解析結果が得られました。「いぶき2号」により、2009年以降世界で唯一11年を超えて宇宙から温室効果ガス観測を継続している「いぶき」ミッションを継承し、パリ協定実現に不可欠な温室効果ガスの長期的な変動モニタができるようになりました。
※「いぶき2号」:2018年打上げ。環境省、国立研究開発法人国立環境研究所(NIES)、JAXAによる3者共同プロジェクト

「いぶき2号」のデータを用いた全球の二酸化炭素、一酸化炭素、メタン濃度の解析結果をご紹介します。

「いぶき」「いぶき2号」が観測した全球二酸化炭素濃度(2019年9月)

「いぶき」「いぶき2号」が観測した全球二酸化炭素濃度(2019年9月)

相乗り小型副衛星

JAXAは、我が国の宇宙開発利用を広げるとともに、超小型衛星を利用した教育・人材育成への貢献を目的として、民間企業、大学等が製作する超小型衛星を無償にて打ち上げる機会を提供しています。
H-IIAロケット40号機では、相乗りする小型衛星の公募を行い、小型副衛星が4機打ち上げられました。

衛星名称
(開発機関)
ミッション概要 外形寸法
質量
外観

フィリピン国内の天然資源モニタリングおよび災害監視を実施する

サイズ:
約500×500×500 [mm]
質量:約55.9[kg]

(1) 地球低軌道に存在する様々なエネルギーレベルの放射線環境や磁束密度を測定する
(2) 各種炭素繊維熱可塑樹脂CFRTPを搭載し、宇宙環境下における劣化状況を観測し、将来の宇宙開発に利用できることを実証する
(3) 民生品が軌道上で運用できることを実証する

サイズ:
約493×488×494 [mm]
質量:約23.0[kg]

(1) 超高感度カメラを搭載し、地上と同コスト・同頻度での天体写真撮影を実現する
(2) 超小型衛星と一般アマチュア無線局との通信を高速化・大容量化する技術を目指す

サイズ:
約106×100×122 [mm]
質量:約1.4[kg]
(J-POD搭載)

(1) 高光度LEDの点滅を直接目でとらえ、その点滅のしかたによりメッセージを伝える
(2) 魚眼レンズを使い、衛星の全方位を撮影して地上に送る実験を行う
(3) 1mW以下の送信電力の送信機により、地上へのデータ伝送を行う
(4) 地上と衛星間および衛星と衛星間での通信を行う周波数について、背景電波のレベルを測定する

サイズ:
約111×111×122 [mm]
質量:約1.6[kg]
(J-POD搭載)

PAGE TOP