
能代ロケット実験場は、1962(昭和37)年東京大学生産技術研究所(現在のJAXA宇宙科学研究所)の付属研究施設の一つとして開設されました。
開設と同時に、科学衛星および宇宙探査機の打ち上げに使われるM型ロケットや観測ロケットのロケットモータの開発を行うための各種地上燃焼試験を行ってきました。
旧宇宙科学研究所では1975(昭和50)年から液体酸素と液体水素を推進剤としたロケットの開発や、1988(昭和63)年からは世界に先駆けて高性能のエアーターボラムジェット(ATR)エンジンの研究開発を行ってきましたが、この実験場では、エンジンの飛翔実験に先立って地上で性能を確認するための試験などを行っています。ATRエンジンは、将来の完全再使用型宇宙輸送機に用いられるもので、飛行中に大気中の空気を吸い込み酸化剤として利用していることから、ロケットのように大量の酸化剤を持って飛行する必要がなく、その分多くのペイロードを輸送することができます。
固体推進剤ロケットのための試験設備のほかに、こうした将来型の高性能エンジンの研究開発に必用な各種の試験設備も設けられています。