JAXA事業にお寄せ頂いた募集特定寄附金の使途について
~「はやぶさ2」をはじめとするJAXA事業に役立てました~
いつもJAXA事業を応援していただき、誠にありがとうございます。
JAXAでは平成24年4月からJAXA事業へのご寄附(募集特定寄附金)をお受けしており、これまで皆様から多くのお気持ちをお寄せいただきました。心より御礼申し上げます。
皆様から頂いた寄附金は、平成27年6月末現在で62,989,378円に達しました。
このうち、平成26年4月から平成26年9月までに頂いた寄附金2,640,000円(延べ件数:個人446件、法人1件)を、頂いたご寄附の趣旨に沿って以下の通り使用させていただきましたので、ご報告いたします。
平成26年10月以降に頂いた寄附金についても、大切に使わせていただくため準備を進めており、順次ご報告する予定です。
JAXAでは引き続き皆様からのご寄附を受け付けております。皆様からのご支援はJAXAにおける事業遂行に大変役立っております。今後ともJAXA事業へ一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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追跡管制設備の機能向上として、昨年度より製作に着手している「『はやぶさ2』から受信する探査機状態信号(テレメトリ)情報の3D可視化機能」の製作経費の一部として使用いたします。
これにより運用者全員の探査機状態把握の視認性・即時性・共有性を高め、ミッションのより確実な運用が可能となります。
昨年末に宇宙へ飛び立った「はやぶさ2」は、小惑星1999 JU3に向けて順調に飛行を続けております。「はやぶさ2」へいただいた多額のご寄附と、そこへ込められた多くの皆様の想いは、日々「はやぶさ2」を運用する私たちのエネルギーの源です。皆様の多大なるご支援に、こころから感謝申し上げます。
今回頂きましたご寄附は、「はやぶさ2」の運用管制室において、探査機から送られてくるデータをもとに、探査機のリアルタイムの状況を3次元コンピューターグラフィックで表示する装置の整備に充当させていただきます。
これにより、「はやぶさ2」の管制運用がより確実に遂行できることになります。
皆様の想いを胸に、プロジェクトメンバー一同、引き続き気を引き締めて、惑星間航行を続けて参る所存です。
(「はやぶさ2」プロジェクトメンバー 一同)
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- 金額 375,110円
- 件数 個人51件、法人1件
(1) 有人宇宙船 187,556円:
有人宇宙船の生命維持装置の一つである、空気再生処理装置の技術実証装置の開発費の一部として使用。
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有人宇宙船の研究開発へのご支援ありがとうございます。
皆様から頂いた寄附金のお蔭で、生命維持装置の実証に向けて、不要ガス除去装置に用いる二酸化炭素吸着剤の運用方法の評価に必要な吸着・再生特性データの取得を進めることができました。
ご期待に応えられるように頑張りますので、引き続きご支援を宜しくお願いいたします。
(ECLSS研究チーム 一同)
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(2) 187,554円:
ロケット安全技術の構築の一環として、タンク破壊モデルの精度向上を目指し、ロケットタンク破壊を模擬するための試験片の調達費用として使用。
変わらないご声援をありがとうございます。
みなさまから頂きましたご寄附は、飛躍的に高い安全性をもつ有人宇宙輸送システム実現のための、数値シミュレーションによる定量的な安全性評価法の構築に使わせて頂いております。
宇宙飛行士の命を脅かすロケット爆発時の影響を把握するため、ロケットタンク破壊を模擬した試験片の様々な条件下での破壊データを取得し、タンク破壊モデルの精度向上につなげることができました。
引き続き、有人宇宙輸送システムの研究開発にみなさまの応援を頂ければ幸いです。
(有人ロケット安全性実現技術検討チーム 一同)
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小動物(マウス、ラット等)を用いた宇宙実験の実施に必要な軌道上飼育・実験装置の研究開発費の一部として使用
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小動物飼育装置の開発に対し、寄付頂きましたこと、誠にありがとうございました。
頂きました寄付金は、地上の医療への貢献や加齢に伴う疾患対策等を目指し、小動物(マウス)を国際宇宙ステーションに打ち上げ、飼育するための装置の製作に活用させていただきました。(写真で手に持っている装置が、マウス飼育ケージ1区画部分となります。)
今後ともご支援の程、よろしくお願いいたします。
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再使用観測ロケット・推進系技術実証試験(リサーキュレーション予冷システム試験)費用の一部として使用
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宇宙へ飛翔後、打上げ地点に帰還し、すぐに次の打上げが可能な再使用観測ロケットの研究開発を進めています。ロケットに搭載する燃料(液体水素)を無駄なく利用する燃料マネージメント技術(リサーキュレーション予冷システム)の試験において、極低温燃料タンク内における液体水素の挙動を観察するカメラの設置に役立たせていただきました。
ご支援に心から感謝申し上げます。
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機体動揺低減低速風洞試験実証システムの開発費用の一部として使用
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次世代の航空技術研究開発へのご支援、ご協力ありがとうございます。
時々、航空機が乱気流に巻き込まれてケガ人が発生するニュースを耳にしますが、このような乱気流には雨や雲を伴わない晴天乱気流というものがあり、見つけて回避するのが難しいことがあります。
JAXAではこれを検知するライダーという機材の開発が進められていますが、我々はライダーを利用して機体の揺れを抑える技術の研究開発を行っています。頂きました寄附金はこれを実証する風洞試験システムの開発に使わせて頂きました。より安心して利用できる航空機の技術開発とその実用化を目指し、研究を進めてまいります。
(航空安全技術研究チーム 機体動揺低減技術研究 担当者一同)
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宇宙太陽光発電システム地上マイクロ波エネルギー伝送実験に係る実験場整備費用の一部として
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皆様からの御寄附は、平成27年3月に実施いたしました地上マイクロ波エネルギー伝送実験での実験場整備費用の一部として使用させていただきました。
皆様の御支援により、宇宙に置かれた巨大な送電アンテナが熱等により変形した場合に、それを電子的に補正して送電する技術を実証できました。
(SSPS研究チーム 一同)
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水稲の生育状況等の把握のための衛星データ利用事業の一部に使用
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衛星利用への変わらぬご支援ありがとうございます。
皆様からのご寄附は、衛星データを解析して水稲・非水稲の状況を把握する実証実験の一部として使用させていただきました。
この成果は、より広範囲の水稲の作付状況を衛星データを用いることで 短い時間で把握する解析手法の開発に貢献することが期待されています。
皆様のご厚意に深く感謝申し上げますとともに、引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
(第一衛星利用ミッション本部 一同)
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強化型イプシロンロケット開発におけるB2PL(第2段機器)搭載構造開発モデルの製作費の一部として
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イプシロンロケットプロジェクトチームでは、これまで蓄積してきた固体ロケットシステム技術を発展させ、小型衛星需要に幅広く対応するために打上げ能力向上と衛星包絡域拡大を目的にした強化型イプシロンロケットの開発を実施しております。
皆様より頂きましたご寄附は、強化型イプシロンロケットで新規に開発するB2PL(第2段機器)搭載構造の開発モデル(PM)の製作費(特に設計費)の一部として利用させていただきました。開発モデルは今年度上期に完成し、その後開発試験(音響・振動・強度・分離)に供されます。この開発モデルによって得られるデータは強化型イプシロンロケットの製造にあたって大変重要なデータとなります。
今後とも応援よろしくお願いいたします。
(イプシロンロケットプロジェクトチーム 一同)
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頂いた寄附金は、JAXA開発の「クリアファイル型宇宙教育教材シリーズ」の改訂版作成に使わせていただきました。全国の子どもたちを始め、学校の先生など教育指導者にも好評で、「これを使いながら天体の動きなど宇宙の勉強を一緒に行うと、子どもたちが熱心に取り組むようになった、」「教員自身が理解を深めるのに役立っっている。」など、好評のお声をこれまで以上に頂戴しております。
誠にありがとうございました。
これからも宇宙教育センターでは子供達が宇宙に接することでいろいろなものへの興味を広げ積極的に取り組むようになることを後押しするべく宇宙教育教材を開発し、実践の場を地域の皆様と共に作って参る所存です。
(宇宙教育センター 一同)
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