寄附金使途の報告書(2013年10月~2014年3月)

JAXA事業にお寄せ頂いた募集特定寄附金の使途について
~「はやぶさ2」をはじめとするJAXA事業に役立てました~

 いつもJAXA事業を応援して頂き、誠にありがとうございます。
JAXAでは平成24年4月からJAXA事業へのご寄附(募集特定寄附金)をお受け致しておりますが、 これまで皆様から多くのお気持ちをお寄せ頂きました。心より御礼申し上げます。

皆様から頂いた寄附金は平成26年12月末現在で61,111,353円に達しました。
 このうち、平成25年10月から平成26年3月までに頂いた寄附金6,458,954円(延べ件数:個人793件、法人2件)を皆様から頂いたご寄附の趣旨に沿って以下の通り使用させていただきましたので、ご報告致します。平成26年4月以降にいただいた寄附金につきましても、大切に使わせて頂くため準備を進めており、順次ご報告する予定です。

 JAXAでは引き続き皆様からのご寄附を受け付けております。皆様からのご支援はJAXAにおける事業遂行に大変役立っております。今後ともJAXA事業へ一層のご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

  • はやぶさ2
  • 有人宇宙船/有人宇宙ロケット
  • 「きぼう」日本実験棟の利用
  • 宇宙科学研究
  • 環境に優しく安全な旅客機

  • 先端的航空技術研究
  • 未来技術研究
  • 将来の衛星利用に向けた研究開発
  • イプシロンロケット
  • 宇宙教育

はやぶさ2

平成25年10月から平成26年3月までにいただいた寄附金につき、下記の通り使途をご報告いたします。

  • 金額 2,355,854円
  • 件数 個人175件、法人1件

使途

追跡管制設備の機能向上として追加する「『はやぶさ2』から受信する探査機状態信号(テレメトリ)情報の3D可視化機能」製作経費の一部として使用。これにより運用者全員の探査機状態把握の視認性・即時性・共有性を高め、ミッションのより確実な運用が可能となります。

お礼の言葉

 「はやぶさ2」は2014年12月3日の打上げが成功し、深宇宙探査ミッションのスタートを切ることができました。打上げ後には、サンプリング装置ホーン部の伸展確認を、皆様より頂きましたご寄附で製作搭載いたしました小型モニタカメラが取得した画像で確認することができました。皆さまのご支援、ご協力に改めて感謝申し上げます。
今回追加する機能は、宇宙機の運用性向上に大いに役立つものと考えております。また、この機能で処理しました航行情報の一部は、WEBサイト等を通じて皆さんにお知らせすることも検討しています。


(「はやぶさ2」プロジェクトマネージャ 國中 均)

有人宇宙船/有人宇宙ロケット

平成25年10月から平成26年3月までにいただいた寄附金につき、下記の通り使途をご報告いたします。

  • 金額 245,900円
  • 件数 個人66件、法人0件

使途

(1) 122,950円:
有人宇宙船の生命維持装置の一つである、空気再生処理装置の技術実証装置の開発費の一部として使用

(2) 122,950円:
平成25年度に引き続き、有人ロケット打上フェーズでの緊急脱出システム運用時における、宇宙船内クルー人体挙動・衝撃試験のデータ解析費用として使用

お礼の言葉

 有人宇宙船の研究開発へのご支援ありがとうございます。皆様から頂いた寄附金のお蔭で、生命維持装置の実証に向けて、二酸化炭素吸着剤の運用性評価試験を進めることができました。ご期待に応えられるように頑張りますので、引き続きご支援を宜しくお願い致します。


(ECLSS研究チーム 一同)

お礼の言葉

 変わらないご声援ありがとうございます。みなさまからのご寄附は、有人宇宙輸送システム実現のための、ロケット安全技術の構築に使わせて頂いております。人体ダミーモデルを用いた試験データの解析を行い、有用な成果を得ることができました。引き続き、有人宇宙輸送システムの研究開発にみなさまの応援を頂ければ幸いです。


(有人ロケット安全性実現技術検討チーム 一同)

「きぼう」日本実験棟の利用

平成25年10月から平成26年3月までにいただいた寄附金につき、下記の通り使途をご報告いたします。

  • 金額 399,900円
  • 件数 個人49件、法人1件

使途

小動物(マウス、ラット等)を用いた宇宙実験の実施に必要な軌道上飼育・実験装置の研究開発費の一部として使用

お礼の言葉

 皆様からいただいた寄附金は、「きぼう」を利用した科学研究や地上の医療の向上のため、小動物飼育装置のフライトモデルの設計に使用させて頂きました。この作業は、当該装置の解析や試作モデルを用いた試験の結果をフライトモデルの設計に反映し、設計仕様を確立するものです。寄付金を活用させて頂きながら、装置の設計を固め、製作・試験に着手するため作業を鋭意進めています。皆様のご厚意に深く感謝申し上げますとともに、宇宙での実験が皆様のより良い生活に寄与できるよう努力して参りますので、引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。


(宇宙環境利用センター 一同)

宇宙科学研究

平成25年10月から平成26年3月までにいただいた寄附金につき、下記の通り使途をご報告いたします。

  • 金額 1,865,900円
  • 件数 個人56件、法人0件

使途

再使用観測ロケットエンジンの推進性能確認試験及び液体酸素ターボポンプ寿命制限部品の分解点検整備費用の一部として使用

お礼の言葉

 宇宙へ打上げ後打上げ地点に帰り、再びすぐに打上げ可能な再使用観測ロケットのエンジンの開発に使わせていただきました。素晴らしい成果が得られ大変感謝しています。

環境に優しく安全な旅客機

平成25年10月から平成26年3月までにいただいた寄附金につき、下記の通り使途をご報告いたします。

  • 金額 100,900円
  • 件数 個人34件、法人0件

使途

「主翼前縁汚染防止デバイスの設計・製作及び改修」費用の一部として使用

お礼の言葉

 ご支援どうも有難うございます。皆様から頂きました寄附金は、将来の旅客機の摩擦抵抗を低減するための研究に役立たせて頂きました。旅客機の翼の摩擦抵抗を低減するには、翼表面上の流れを層流とよばれる状態に保つ設計が有効なことが知られています。しかし、現在運航されている旅客機の翼では離着陸の際に翼前縁に虫が付着するため、層流に保つ効果が失われてしまう懸念があります。そのため、この実験では、虫の付着を予防できるデバイスの効果を調べました。今後も、環境に優しく安全な旅客機を開発していくための活動を進めて参ります。さらなる前進に御期待ください。


(エコウィング技術層流域拡大技術研究担当 徳川直子)

先端的航空技術研究

平成25年10月から平成26年3月までにいただいた寄附金につき、下記の通り使途をご報告いたします。

  • 金額 133,900円
  • 件数 個人66件、法人0件

使途

ジェットエンジン燃焼器の空気流制御技術研究のための、試作モデル製作の一部として使用

お礼の言葉

 先端的航空技術研究へのご支援、まことにありがとうございます。
皆様からの寄附金は、ジェットエンジンの燃焼器内の空気流を制御する技術の研究に使用させていただきました。この技術は、ジェットエンジンの燃料消費を削減しCO2排出量を低減しつつ、窒素酸化物や煤などの有害物質の排出量を削減することを目指したものです。今後も、環境にやさしいエンジンを実現するための研究を進めてまいりますので、引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。


(推進システム研究グループ 吉田征二、黒澤要治)

未来技術研究

平成25年10月から平成26年3月までにいただいた寄附金につき、下記の通り使途をご報告いたします。

  • 金額 217,900円
  • 件数 個人52件、法人0件

使途

地上マイクロ波エネルギー伝送実験の実験場整備等の経費として使用

お礼の言葉

 皆様からのご寄附は、宇宙太陽光発電システムに関して、一般財団法人宇宙シス テム開発利用推進機構(J-spacesystems)と連携して平成26年度に実施予定の、マイクロ波によるエネルギー伝送実験に使用する実験場の整備等に使わせていただきました。皆様の御支援をいただきながら、宇宙から届くクリーンエネルギーの実現に向けて、さらなる前進を続けてまいりますので、御期待ください。


(研究開発本部 未踏技術研究センター 高度ミッション研究グループ長 大橋 一夫)

将来の衛星利用に向けた研究開発

平成25年10月から平成26年3月までにいただいた寄附金につき、下記の通り使途をご報告いたします。

  • 金額 165,900円
  • 件数 個人55件、法人0件

使途

次世代LバンドSARの研究費用の一部として使用

お礼の言葉

 衛星利用への変わらぬご支援ありがとうございます。皆様からのご寄附は、次世代Lバンド合成開口レーダ(SAR)の研究費に使用させていただきます。次世代LバンドSARは、平成26年5月24日に打ち上げた陸域観測技術衛星2号「だいち2号」(ALOS-2)に搭載されたLバンドSAR(PALSAR-2)の技術を発展させ、これまでにない高頻度・高分解能の災害観測の実現を目指します。皆様のご厚意に深く感謝申し上げますとともに、引き続きご支援のほどよろしくお願い申し上げます。


(第一衛星利用ミッション本部 一同)

イプシロンロケット

平成25年10月から平成26年3月までにいただいた寄附金につき、下記の通り使途をご報告いたします。

  • 金額 832,900円
  • 件数 個人138件、法人0件

使途

強化型イプシロンロケット開発の風洞試験で使用する機体模型の製作費として使用

お礼の言葉

 イプシロンロケットプロジェクトチームでは、これまで蓄積してきた固体ロケットシステム技術を発展させ、小型衛星需要に幅広く対応するために打上げ能力向上と衛星包絡域拡大を目的にした強化型イプシロンロケットの開発を実施しております。皆様より頂きましたご寄附は、強化型イプシロンロケットの風洞試験で使用する機体模型の製作に使用させていただきます。この機体模型を使って得られる空力特性データは強化型イプシロンロケットの各種解析で使用される大変重要なデータとなります。今後とも応援よろしくお願いいたします。


(イプシロンロケットプロジェクトチーム 一同)

宇宙教育

平成25年10月から平成26年3月までにいただいた寄附金につき、下記の通り使途をご報告いたします。

  • 金額 139,900円
  • 件数 個人41件、法人0件

使途

宇宙教育活動で使用するテキスト教材の制作

(テキスト教材の使用風景)

お礼の言葉

 頂いた寄附金は、JAXA開発の宇宙教育教材の増刷に使わせていただき、より多くの全国の子供達に届けることが出来ました。その結果、子供達や学校の先生を始めとする教育指導者の方々からも、宇宙に興味を持つようになった、進んで調べてみよう、やってみようという気持ちが強くなったなど、好評のお声をこれまで以上に頂戴しております。誠にありがとうございました。これからも宇宙教育センターでは子供達が宇宙に接することでいろいろなものへの興味を広げ積極的に取り組むようになることを後押しするべく宇宙教育教材を開発し、実践の場を地域の皆様と共に作って参る所存です。


(宇宙教育センター長 広浜栄次郎)

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