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欧州気象機関(EUMETSAT)との温室効果ガスのリモートセンシング及び
関連ミッションに関する協定の締結について

2019年(令和元年)5月16日

国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構

 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2019年5月14日(現地時間)に、欧州気象機関(EUMETSAT)と、ドイツ連邦共和国ダルムシュタット市で、「温室効果ガスのリモートセンシング及び関連ミッションに関する協定」を締結いたしましたので、お知らせいたします。

 パリ協定の枠組みの下、各締約国は、統計データから算出した自国の温室効果ガス排出量の一覧表(インベントリ)を作成し、報告することが義務付けられていますが、地球全体を均一に測定できる衛星から得られたデータは、地上観測により得られたデータを補完して、各国が報告するインベントリの正確性を確認する科学的根拠としての役割が期待されています。

 本協定は、世界で初めて温室効果ガス観測専用の衛星である温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)と「いぶき2号」(GOSAT-2)を運用するJAXAと、EUMETSATが、「いぶき」及び「いぶき2号」とEUMETSATのMetopシリーズをはじめとする地球観測衛星等から得られるデータの精度向上に協力して取り組むと共に、衛星観測データの均一性を図ることを目的としています。この度の協定締結により、排出源に近い地表面付近の温室効果ガス濃度分布の推定に必要な衛星データの精度を向上させるための協力体制ができ、国を跨いだ地球規模での温室効果ガス観測の体制が一段と進展します。

 今後ともJAXAは、衛星による温室効果ガス観測に関与する機関と協力し、世界中の様々なユーザに、温室効果ガスに関する衛星観測データの利用を定着させるため、各国の環境行政に携わる機関等との連携を図るとともに、衛星観測データの精度向上を通じて、共に、パリ協定実施に貢献することを目指します。


参考情報1:
JAXA: 「いぶき」(2009年1月打上げ)
「いぶき2号」(2018年10月打上げ)
EUMETSAT: 「Metop-C」(2018年11月打上げ)
EUMETSATは、1986年に欧州の国際会議により設立された政府間組織です。気象衛星の開発・運用を行い、実用的な気象衛星システムを確立し、天候や気象に関連する衛星データ・画像・プロダクトを欧州加盟国の気象サービス機関および世界中のユーザへ提供しています。

参考情報2:
  • パリ協定は、2015年12月に気候変動枠組条約第21回締約国会議(UNFCCC COP21)で採択され、2016年11月に発効した、2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組みです。長期目標として、「世界的な平均気温の上昇を産業革命前に比べて2度より十分低く保つとともに、1.5度以内に抑える努力すること」を掲げ、すべての国が5年ごとに削減目標を提出・更新する仕組みなどを規定しています。
  • 日本は、環境省、JAXA及び国立環境研究所(NIES)が共同で、世界初の温室効果ガス観測専用の衛星である温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」を開発し、平成21年1月の打上げ以降、現在も観測を続けています。また、平成30年10月には、「いぶき」の観測精度を向上させた「いぶき2号」を打上げました。
  • パリ協定の枠組みの下、各締約国は、統計データ等から算出した自国の温室効果ガス排出量の一覧表(インベントリ)を作成し、報告することが義務付けられています。
  • 温室効果ガス濃度の把握のためには、これまで地上観測が主たる方法でしたが、「いぶき」のような人工衛星が定常的に運用されるようになり、地上と宇宙の両方から監視ができるようになりました。地上観測には地域的な特徴を細かく把握できるメリットがあり、人工衛星観測には地球全体の温室効果ガスの濃度を均一に測定できるというメリットがあります。
  • 「いぶき」の打上げ以降も、米国、中国、欧州や民間企業による、同様の観測衛星の打上げが続き、地球規模での温室効果ガスの把握が進みつつあります。衛星は、地球全体を単一のセンサで測定するので、測定機器や手法の違いによる影響を受けずに、空間的に均一に測定することができます。先日、京都での気候変動に関する政府間パネル(IPCC)本会合において、排出量インベントリの作成・報告にかかる改良ガイドラインが採択されましたが、衛星観測データは各国が報告するインベントリの正確性を確認するための手段の一つとして、役割が規定されました。
  • 日本政府は、世界で初めて温室効果ガス観測専用の衛星を打ち上げた国として、自国のインベントリの正確性を確認するための参照データとして衛星観測データが世界の多くの国に用いられることを推進しています。そのため、JAXAとNIESから、「いぶき」のデータを世界にオープンかつ無償で提供していますが、そのデータの正確性と信頼性を理解いただくためには、世界の衛星と互いのデータを交換して校正・検証を行うことが必要です。
  • 環境省、JAXA及びNIES は、2015年に米国航空宇宙局(NASA)と「GOSAT、OCO-2及びGOSAT-2ミッションに係る協力に関する了解覚書」を結び両国の衛星観測データの校正・検証を共同で進めております。また、2017年12月には、欧州において温室効果ガス観測衛星の打上げ・運用の計画を持つESA、CNES及びDLRとも同様の協力を進めることを合意しました。今回、JAXAは、EUMETSATとの間でも協定を締結し、共同で校正・検証に取り組むことを合意しました。

参考情報3:


署名後の記念撮影

 

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