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宇宙科学の研究 ジオスペース探査衛星「あらせ」(ERG)

後期運用中

ジオスペース探査衛星「あらせ」(ERG)とは

地球近傍の宇宙空間であるジオスペースには、メガエレクトロンボルトを越える高エネルギーの粒子が多量に捕捉されている放射線帯(ヴァン・アレン帯)が存在しています。

この放射線帯に存在する、太陽風の擾乱に起因する宇宙嵐にともなって生成と消失を繰り返している高エネルギー電子がどのようにして生まれてくるのか、そして宇宙嵐はどのように発達するのかを明らかにする目的で開発された衛星がジオスペース探査衛星「あらせ」(ERG)です。

「あらせ」は2016年12月20日の打上げ以降、第24太陽サイクルの活動下降期において、規模の異なる多数の宇宙嵐時の放射線帯変動を観測することに成功し、また、海外衛星および国際的な地上観測ネットワークとの協調観測により、「あらせ」を中心とした宇宙嵐時における国際的なジオスペース総合観測を実現することができました。

2019年1月30日に後期運用計画が発表され、今後も第24-25期太陽サイクル遷移期間のジオスペース総合観測を実施することが決まりました。

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2018年2月15日 更新

明滅するオーロラの起源を「あらせ」が解明

明滅するオーロラの起源を「あらせ」が解明

東京大学大学院理学系研究科の笠原慧准教授をはじめとする研究チームは、ジオスペース探査衛星「あらせ」(ERG)の電子・プラズマ波動データを解析し、明滅するオーロラ*の源たる物理プロセスの同定に成功しました(図 © ERG science team)。これまでにない高精度で磁気圏の電子の分布を計測することにより、磁気圏内を往復運動する電子がプラズマ波動によって揺さぶられ地球の大気に向けて降り注いでいくという物理プロセスが、明瞭に示されました。
電子の降り込みがいつ、どこで起きるかを、今後より詳細に調べることで、オーロラと宇宙プラズマ物理過程の詳細や多様性の理解が進むと期待されます。
*脈動オーロラ、 pulsating aurora:明滅するオーロラは、磁気圏の高エネルギー電子が高度100km程度の上層大気に向けて降ったり止んだりすることで生じていますが、その間欠的な降り込みを起こす物理プロセスを観測的に捉えることは、これまで非常に困難でした。

ジオスペース探査衛星「あらせ」(ERG)主要諸元

名称 ジオスペース探査衛星「あらせ」(ERG)
打ち上げ日時 2016年12月20日20時00分
場所 内之浦宇宙空間観測所
打上げロケット イプシロンロケット
構造質量 約350kg
軌道高度 近地点 約440km 遠地点 約32,000km
傾斜角 約32度
種類 楕円軌道
周期 約570分
衛星バス部 SPRINTバス
主要ミッション機器 低エネルギー電子分析器(LEP-e)
低エネルギーイオン質量分析器(LEP-i)
中間エネルギー電子分析器(MEP-e)
中間エネルギーイオン質量分析器(MEP-i)
エネルギー電子分析器(HEP)
超高エネルギー電子分析器(XEP)
磁場観測器(MGF)
プラズマ波動・電場観測器(PWE)
ソフトウェア型波動粒子相互作用解析装置(S-WPIA)

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