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人工衛星による宇宙利用 気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)

定常運用中

気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)とは

気候変動の将来を予測する

「地球環境変動観測ミッション(GCOM: Global Change Observation Mission)」は、宇宙から地球の環境変動を長期にわたって、グローバルに観測することを目的としたプロジェクトです。
GCOMは、大気、海洋、陸、雪氷といった地球全体を長期間(10~15年)観測することによって、水循環や気候変動の監視とそのメカニズムを解明することが期待されています。

GCOMには水循環変動観測衛星(GCOM-W)と気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)の2つのシリーズがあります。
多波長光学放射計(SGLI)を搭載する「しきさい」は、雲、エアロゾル(大気中のちり)、海色、植生、雪氷などを観測します。

平成29年12月23日10時26分22秒(日本標準時)打上げ

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2019年7月25日 更新

記録的な日照不足が続いた今年の関東地方(地球が見える2019年)

今年の7月は本格的な梅雨空が続いたため、関東地方を中心に記録的な日照不足になっており、野菜などの農作物への影響が懸念されています。気候変動観測衛星「しきさい」および気象衛星「ひまわり8号」による観測データからも、昨年に比べて今年の日射量が少なくなっている様子が分かりました。

図1は、「しきさい」による2018年(左)と2019年(右)の7月上旬(1日から10日までの10日間)で平均した日本周辺域の光合成有効放射(地表に到達する日射の内、植物の光合成に使われる波長域を積算したもの。単位Ein/m2/day)の空間分布を示しています。今年の関東周辺の光合成有効放射は、去年と比べて半分程度に小さくなっていることが分かります。

図1 気候変動観測衛星「しきさい」による2018年(左)と2019年(右)の7月上旬(1日から10日までの10日間)平均の光合成有効放射(単位Ein/m2/day)。

図1 気候変動観測衛星「しきさい」による2018年(左)と2019年(右)の7月上旬(1日から10日までの10日間)平均の光合成有効放射(単位Ein/m2/day)。

気候変動観測衛星「しきさい」(GCOM-C)の特徴

エアロゾル-雲の長期変動を監視し、炭素循環プロセスを解明するSGLI

「しきさい」に搭載される多波長光学放射計(SGLI)は近紫外から熱赤外域(380nm~12μm)の複数の波長域での観測を行う光学センサです。
赤色と近赤外の波長では、衛星進行方向の前方あるいは後方の偏光観測を行う機能も持っています。
SGLIは高度約800kmの上空から250m~1kmの解像度で全地球を2~3日に1回程度の頻度で観測します。

SGLIは大気中に浮遊して日射を和らげているエアロゾル(ちり)や雲、二酸化炭素を吸収する陸上植物や海洋プランクトンなどの分布を長期間にわたり観測します。
これにより地球の熱の出入りや生態系の分布が温暖化に伴ってどのように変化していくのか、その仕組みを理解し、将来の気候変動を予測する数値モデルの改良に役立てられます。
SGLIが観測する植物プランクトンやエアロゾルの分布情報はまた、漁場の推定、黄砂や林野火災煙の飛来監視等に役立てることができます。

主要諸元

打ち上げロケット H-IIAロケット
打ち上げ場所 種子島宇宙センター
質量 約2,000kg
発生電力 4000W以上
設計寿命 5年
軌道 太陽同期準回帰軌道
軌道高度 高度約800km (赤道上)
軌道傾斜角 98.6度
降交点通過地方太陽時 10時30分 ±15分
打ち上げ年月日 平成29年12月23日10時26分22秒(日本標準時)

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