2026年(令和8年)6月理事長定例記者会見

理事長定例記者会見

山川理事長の定例記者会見のトピックスをお伝えします

日時:2026年(令和8年)6月19日(金) 13:30-14:15

場所:JAXA東京事務所 B1F プレゼンテーションルーム

司会:広報部長 木下 圭晃

1. 最近のプロジェクト、事業などの取り組み

新型宇宙ステーション補給機1号機(HTV-X1)のミッション完遂

HTV-X1号機は、昨年10月の打上げ、国際宇宙ステーションISS到着から、先月5月26日に大気圏に再突入するまで、計画していたISSへの物資輸送、および軌道上技術実証ミッションを完遂いたしました。
 「こうのとり」で蓄積した開発・運用技術を引き継ぎ、輸送能力や運用性の向上に加えて、新たな機能である技術実証プラットフォームを実現したことは、ISS国際パートナーの一員としての責務を果たすとともに、軌道上での多様な技術実証機会を提供する宇宙機として、ISSの安定的な運用、および将来の宇宙利用・探査の発展に大きく貢献するものと考えております。
 2号機以降においても、月・火星探査、ポストISSを見据えた_将来の宇宙ステーションへの物資補給などにも活用可能な_発展性のある宇宙機として、着実な開発と運用を進めてまいります。

H3ロケット6号機(30形態試験機)と9号機による「みちびき7号機」の打上げ

先週6月12日、H3ロケット6号機(30形態試験機)を打ち上げ、ロケットの第2段機体の軌道投入、搭載した小型副衛星6基の分離について確認いたしました。報道機関の皆様にも記事ニュースなどにて多く取り上げていただき、感謝申し上げます。
 また、今週6月15日に発表いたしましたとおり、H3ロケット9号機による「みちびき7号機」の打上げを8月7日に予定しております
 引き続き、基幹ロケットを着実に運用していくため、JAXAはじめ関係企業の皆様と一致団結し、取り組んでまいります。

小惑星探査機「はやぶさ2」による小惑星「トリフネ」フライバイ

 小惑星探査機「はやぶさ2」は、2018年に小惑星「リュウグウ」に到着後、2020年に地球へ帰還し、小惑星表面物質のサンプルリターンを成し遂げました。

 「はやぶさ2」は、その後、「拡張ミッション」として運用を継続しております。来月7月5日、日本時間の午後6時30分頃には、拡張ミッション1つ目の目標天体である小惑星「トリフネ」の近くを通過して観測するフライバイ探査を行う予定です。今回のフライバイ探査では、高精度な軌道誘導技術の実証を行い、将来的な小惑星の地球衝突リスク低減に貢献する「プラネタリーディフェンス(地球防衛)」の観点からも重要な役割を担っています。

2. 国際協力に関する取り組み

フィリピン宇宙庁(PhilSA)との共同宣言の署名

 まず、6月8日に、フィリピン南部ミンダナオ島沖で発生した地震において、被災されましたすべての方々に、心よりお見舞い申し上げます。

 先月5月、フィリピン共和国のフェルディナンド・マルコス・ジュニア大統領が国賓として訪日された際の、宇宙分野における話題、成果について紹介いたします。
JAXAとフィリピン宇宙庁(PhilSA)との間で、今後の宇宙協力の方向性を示す文書「Declaration of Interest(DoI)」を5月27日付で署名いたしました。これまで、2021年に締結した両機関間の協力覚書の下、フィリピン共和国が開発した人工衛星を宇宙に届けるほか、JAXAの宇宙技術や衛星データ解析技術が、フィリピンの災害リスク低減や迅速な災害対応に活用されるなど、様々な連携をしてきましたが、同文書は、これらの協力をさらに発展させていく意図を確認するものです。具体的には、衛星共同ミッションや衛星データ利用、宇宙探査・有人宇宙活動、そして宇宙の持続可能性といった幅広い分野で、産業界との連携も視野に入れながら、新たな協力の可能性を検討してまいります。

 同文書が締結された翌28日に開催された日本・フィリピン首脳会談、および共同声明においても、宇宙分野が重要な協力分野として位置付けられました。両首脳は、宇宙技術やDXを活用し、食料安全保障や持続的な発展に向けた協力を深化させていくことを確認したと承知しております。首脳会談の冒頭、マルコス大統領は、今年が『国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟から放出されたフィリピン初の超小型衛星DIWATA-1の10周年にあたること』に触れられ、両国の宇宙協力がイノベーションや未来産業につながっている旨のご発言をいただいたとも伺っております。

 また、先週6月10日には日本とマレーシア14日にイギリス15日にイタリアと、それぞれ両国首脳会談が開催されました。いずれの国とも、共同声明や関連文書において、宇宙分野における協力連携の重要性について確認、言及されたことと承知しております。

 JAXAとしては、フィリピンはじめ各国との宇宙協力をさらに深化させ、研究開発、および宇宙経済・イノベーションなどでの連携を強化するとともに、各地域の発展や課題解決に貢献してまいります。

PAGE TOP