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地上と宇宙を結ぶ輸送システム イプシロンロケット

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2015年12月22日 更新

強化型イプシロンロケット2段モータ(M-35)真空地上燃焼試験を実施

強化型イプシロンロケット2段モータ(M-35)真空地上燃焼試験を実施

2015年12月21日(月)に能代ロケット実験場(秋田県・能代市)にて強化型イプシロンロケット2段モータ(M-35)の真空地上燃焼試験を実施しました。強化型イプシロンロケットの2段モータは、大型化することで打ち上げ能力の向上を図ります。今回の試験は真空状態を模擬して2段モータの燃焼を行い、性能データを取得して設計の妥当性を確認することを目的としています。
当日の天候は曇り、東の風2.5m/secの気象状況のなか、燃焼試験は予定通り11時に開始され、2分あまり燃焼を続けました。この時の最大燃焼圧力は速報値で5.55MPaでした。

今回の燃焼試験の結果を分析して強化型イプシロンの設計に反映していきます。
強化型イプシロンは2016年度を目指しているジオスペース探査衛星「ERG」の打ち上げで活用します。

イプシロンロケットとは

宇宙への敷居を下げる イプシロンロケット

イプシロンロケットは高性能と低コストの両立を目指す新時代の固体燃料ロケットです。
1段目にはH-IIAロケット用補助ブースターを活用、一方2段目と3段目には世界最高性能と謳われたM-Vロケットの上段モータを改良して用います。
例えば、モータ構造をさらに軽量化するとともに製造プロセスの簡素化も図っています。イプシロンロケットは、我が国が世界に誇る固体ロケット技術の集大成であり、ペンシルからM-Vに至るまでの半世紀に蓄積された知恵と技術の全てが込められています。
加えて、革新技術と既存技術を有機的に組み合わせることで、信頼性と性能の一層の向上を実現しています。
組み立てや点検などの運用が効率的で、高頻度の打ち上げが可能な次世代の宇宙輸送システムの誕生です。ロケットの打ち上げをもっと手軽なものにし、宇宙への敷居を下げよう…それがイプシロンロケットの最大の目的なのです。

イプシロンロケットの特徴

1.打ち上げシステムの革新

イプシロンロケットの開発では、様々な新しい取り組みを進めていますが、その中でも特筆すべきは打ち上げシステムの革新です。
鍵を握っているのはロケットの知能化で、イプシロンでは搭載機器の点検をロケット自身が自律的に行おうとしています。これにより、世界中のどこにいても、ネットワークにただノートパソコンを接続するだけでロケットの管制が可能となります。
このような革新的打ち上げシステムはモバイル管制と呼ばれ、世界で最もコンパクト、かつ射場に依存しない究極の管制システムです。
もちろん世界でも初めての試みであり、未来のロケットのお手本になるものです。

2.ロケットの打ち上げを日常的なものに

これまでのロケットの打ち上げには、地上での点検や組み立てに膨大な人手と時間が必要でした。
M-Vロケットの場合、第1段ロケットを発射台に立ててから打ち上げまでに、実に2ヵ月近くもかかっていたのです。
イプシロンロケットでは打ち上げシステムの革新により、打ち上げに向けた準備を世界のロケットの中でも最短、わずか一週間で行えるようにコンパクト化しました。
ロケットの打ち上げが日常的なものになり、宇宙をもっと身近に感じることができる、夢のような時代がもうそこまで来ています。

構成

イプシロンロケットの主要諸元表と打ち上げ能力をご紹介します。

イプシロン諸元等

全長(m) 24
質量(t) 91

イプシロンロケット打ち上げ能力

代表的軌道 基本形態固体3段式 オプション形態固体3段式+小型液体推進系
地球周回低軌道(LEO) 1200kg(近地点250km x遠地点500km) 700kg(500km 円軌道)
太陽同期軌道(SSO) 450kg(500km 円軌道)

打ち上げ実績

号機打ち上げ日ペイロード
試験機 2013/9/14 惑星分光観測衛星「ひさき」(SPRINT-A)

チームリーダが語る私たちのミッション

プロジェクトマネージャー 森田 泰弘

M-Vロケットの後継機として研究を進めていた次期固体ロケットは、その名を「イプシロン」と改め、
2010年夏、本格的な開発段階へ移行しました。

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