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宇宙科学・ 惑星探査の研究 科学観測用大気球

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2018年5月2日 更新

オーストラリア気球実験B18-03の実施終了について [エマルションガンマ線望遠鏡による宇宙ガンマ線観測(GRAINE)]

オーストラリア気球実験B18-03の実施終了について [エマルションガンマ線望遠鏡による宇宙ガンマ線観測(GRAINE)]

JAXAは、2018年4月26日(木)午前6時03分に、エマルションガンマ線望遠鏡による宇宙ガンマ線観測を目的として、オーストラリア気球実験の2号機を、オーストラリア連邦北部準州のアリススプリングス空港敷地内より放球しました。気球は、放球2時間後に高度38.0kmに到達しました。

その後、十分な観測時間を確保するため、ヘリウムガスを排気して高度を下げながら風速が遅い高度で飛翔を続けました。15時間余の飛翔後、午後10時47分に指令電波により切り離された気球及び搭載機器部は、クイーンズランド州ロングリーチの南西約250kmに緩降下しました。

放球時の地上気象状況は、天候:晴れ、風速毎秒3.0m、気温:摂氏12.9度でした。

※気球は、重量405kgの観測機器をガンマ線の空気による吸収が少ない高高度に打ち上げることができる満膨張体積300,000m3(直径88m)の大型気球です。

プレスリリース

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科学観測用大気球とは

大気球は、人工衛星や観測ロケットと並ぶ、科学観測と宇宙工学実験のための飛翔体です。
極薄のポリエチレンフィルムで作られた気球にヘリウムガスを詰めて、飛行機の3~4倍の高度の成層圏に実験装置を運びます。
大気球実験では搭載機器の大きさや重量に対する制限が緩く、飛翔機会も多いため、最新鋭の実験装置を用いた野心的な実験が数多く行われています。
また回収される実験装置に少しずつ改良を加えながら新しい成果を生み出すこともできます。
気球実験で実績を積んだ搭載装置は、人工衛星での実験に利用されることもあります。
そして大気球実験で萌芽的な研究をスタートさせた多くの若手研究者が、後に最先端の宇宙科学研究をリードしてきました。

1971年以来2007年まで、400機以上の大気球が岩手県大船渡市三陸町から打ち上げられ、さまざまな実験が行われてきました。
2008年からは北海道広尾郡大樹町で、幅広い大気球実験を展開しています。
また、南極での白夜を利用した長時間飛翔や、ブラジルでの南天の天体観測実験など海外での実験も進めています。

新たな宇宙科学を切り拓く飛翔体として、より重い搭載機器をより高くより長時間飛翔させるための次世代気球の開発も進めています。
数ヵ月にわたる飛翔を可能にするスーパープレッシャー気球や、成層圏を越え中間圏での飛翔を可能にした超薄膜高高度気球など、世界最先端の技術開発を行っています。
200年以上前に人類を初めて空に飛翔させた気球は、今なお進化し、宇宙科学、宇宙開発の最前線に位置する飛翔体として活躍しています。

科学観測用大気球の特徴

次世代気球の開発

気球をより高高度で飛翔させるためには、気球自体の重量を軽くしなければなりません。
超薄膜型高高度気球は、気球用に開発された非常に薄いポリエチレンフィルムで製作されています。
2003年には膜厚1000分の3.4ミリの気球が高度53kmまで到達し、世界最高気球到達高度を30年ぶりに更新しました。
現在では中間圏でのオゾン観測などで使われています。

スーパープレッシャー気球は、わずかな内圧をかけることで夜間にガスが冷えてもしぼまないために浮力が安定し、数ヶ月にわたり一定高度で飛翔を続けることができます。
皮膜にかかる大きな力を支える構造やその実現方法の研究を行っています。

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