太陽系と宇宙の起源の解明に向けて 小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」

後期運用中

小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」とは

小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」

ソーラーセイル(太陽帆)は、超薄膜の帆を広げ太陽光圧を受けて進む宇宙船です。ソーラー電力セイルは、帆の一部に薄膜の太陽電池を貼り付けて大電力発電を同時に行います。この電力を用いて高性能イオンエンジンを駆動することで、ハイブリッド推進を実現し、効率的で柔軟なミッションが可能となります。

小型ソーラー電力セイル実証機「IKAROS」(IKAROS = Interplanetary Kite-craft Accelerated by Radiation Of the Sun)では、帆だけで宇宙空間を航行できること及び薄膜太陽電池で発電できることの世界初の実証をめざし、2010年5月21日にH-IIAロケット17号機によって金星探査機「あかつき」と相乗りで打ち上げられました。
その後は約6か月間にわたり定常運用を実施、達成大型膜面の展開・展張や電力セイルによる発電などの主ミッションを達成し、2011年1月から後期運用を実施、2012年1月6日以降は冬眠モードに移行しています。

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2015年5月29日 更新

IKAROS冬眠モードへの移行(5回目)について

IKAROS冬眠モードへの移行(5回目)について

小型ソーラー電力セイル実証機IKAROSは、冬眠モード明けの電波を2015年4月に受信してから、5月までデータを取得して状態確認を行ってきました。5月21日に探索を行ったところ電波を受信できなかったことから、予測どおりIKAROSは5回目の冬眠モードへ移行したと判断しました。
 5月に最後にデータを取得したIKAROSの位置は、地球から約1億1千万km、太陽から約1億3千万kmです。得られたデータからは、IKAROSの状態に異常は認められません。
次回の冬眠モード明けは、2015年冬と予測しています。

JAXA宇宙科学研究所IKAROS運用チーム

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