「きぼう」や「HTV-X」が拓く次のステージ 「きぼう」日本実験棟/国際宇宙ステーション(ISS)

国際宇宙ステーションと「きぼう」日本実験棟とは

国際宇宙ステーションと「きぼう」日本実験棟

国際宇宙ステーション(ISS)は、日本、米国、ロシア、カナダ、欧州の15カ国が協力して建設した、地上約400km上空にある人類史上最大の有人実験施設です。
その大きさは約108.5m×72.8mとほぼサッカー場ほどの大きさとなり、質量は約420トンにもなります。ISSは地球1周約90分で自由落下しながら回っているため、その中は地上の100万分の1ほどの重力しかありません。

微小重力などの宇宙の特殊な環境を利用できる、「きぼう」日本実験棟での実験は、企業や大学、研究機関が抱えている課題の解決や世界最先端の研究へのチャレンジを経て、事業や研究の拡大に役立っています。

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2024年8月6日 更新

2024年度「きぼう」静電浮遊炉(ELF)利用テーマの募集について

 このたびJAXAは、国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟にある静電浮遊炉(Electrostatic Levitation Furnace: ELF)を利用して実施する、材料の熱物性値の取得や新材料創成を目的とした実験の募集を開始しました。
 ELFは、容器に接触せずに試料を保持できる微小重力の特徴を利用して精密な熱物性値(密度、表面張力、粘性)の取得、大過冷却を利用した新たな性質の材料探索が可能です。これらの課題を抱える方は、ぜひ応募をご検討ください。

1. 募集概要:
今回の募集では、大学・公的機関所属の方だけでなく、民間企業からの応募も可能となりました。本募集は、成果の公開を原則とし、2026年度頃の宇宙実験実施を想定しています。

<ELFの3つの基本機能>
•物体の浮遊と位置制御:物体を浮遊させ、静電気力で精密に移動と静止が可能です。
•温度制御:物体を室温から3,000℃まで非接触で加熱し、冷却することが可能です。
•測定・観察:融体物性の非接触測定や、振動や凝固等の高速現象の観察が可能です。

以下のような課題を抱えている方は、ぜひご応募ください。
「融点が高く(例えば2,000℃を超える)溶融できない材料がある」
「るつぼの影響を減らして、信頼性の高い熱物性値を調べたい」
「熱物性値を使ったシミュレーションの精度を上げたい」
「過冷却状態での物質の状態を追求したい、過冷却凝固を利用して新しい物質を作りたい」

これまでの静電浮遊炉を利用した研究テーマ、研究成果などは、以下をご参照ください。

2. 応募締切:
2024年9月30日(月)正午(日本時間)

3. 募集案内:
応募書類など募集の詳細は以下を参照ください。

【応募先/問い合わせ窓口】
(一財)日本宇宙フォーラム(JSF)宇宙利用事業部
静電浮遊炉(ELF)利用材料研究テーマ募集係
kiboexp[a]jsforum.or.jp(※[a]を@に変更してください)

国際宇宙ステーション・「きぼう」日本実験棟 外観

地上静電浮遊炉での浮遊と加熱の様子

「きぼう」日本実験棟

国際宇宙ステーション(ISS)

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