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地上と宇宙を結ぶ輸送システム H3ロケット

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2017年10月12日 更新

H3 音響サブスケール試験 “HARE” の様子

H3 音響サブスケール試験 “HARE” の様子

ロケットの打ち上げ時には大型旅客機のエンジン100基分のエネルギーに相当する極めて大きな音が発生します。この音はロケットに搭載されている人工衛星やロケット本体にも影響を与えます。そのためH3ロケットでは、世界最高レベルに音響低減した環境を提供することを目指しています。その一環として、2017年4月~9月に能代ロケット実験場(秋田県)において、音響サブスケール試験(H3 scaled Acoustic Reduction Experiments: HARE)を実施しました。
これまでのロケット開発では、打ち上げ時にどれぐらいの音響が生じているかを調べるため、簡易な試験や数値解析により、音響低減のための地上設備(注水装置や遮音板など)を設置して対策をしてきました。H3ロケットでは、今回、ロケット機体と打ち上げ設備を1/42スケールで模擬した試験を実施し、打ち上げ時に発生する音響の強さや音響低減のための設備をより良いものにするために必要なデータ、さらに、固体モータ着火時に発生する急激な圧力上昇に関するデータを取得しました。
今後、これらの試験データのほか、数値解析、H-IIA、H-IIBロケット打ち上げの機会を活用した実環境データなどを用いて、打ち上げ時の音響発生・低減のメカニズムの解明を図り、H3ロケットの機体、地上設備の設計に反映していく予定です。



H3ロケットとは

日本の技術で、宇宙輸送をリードせよ。

H3ロケットは、柔軟性、高信頼性、低価格の3つの要素を実現することを目指し、2020年度に試験機の打ち上げを予定している日本の新しい基幹ロケットです。
国の重要な人工衛星や探査機などを宇宙へ輸送する手段を今後も日本が持ち続けるために、現在運用しているH-IIAロケットH-IIBロケットの後継機として開発されています。H3ロケットは、国の衛星だけでなく民間の商業衛星を毎年打ち上げていくことも視野に入れています。
JAXAとプライムコントラクタである三菱重工業(株)を始めとする国内の関連企業が開発段階から総力を結集して、これまで培った運用経験等を活かして全体のシステムを刷新し、低価格・柔軟性・高信頼性を兼ね備えたロケットの実現を目指します。

H3ロケットの特徴

使いやすいロケットを目指して

H3ロケットは、2020年度以降の世界でどのようなロケットが必要になるかを調査・予測し、それに応えるロケットとして、柔軟性・高信頼性・低価格の3つの要素を実現します。

柔軟性(High flexibility)

複数の機体形態を準備し、利用用途にあった価格・能力のロケットを提供します。
打ち上げまでの期間短縮により、「すぐに打ち上げたい」という利用者の声に応えます。

高信頼性(High credibility)

H-IIAロケットの高い打ち上げ成功率を継承し、確実に打ち上がるロケットにします。

低価格(High cost performance)

H-IIAロケットから打ち上げ価格を低減します。

過去最大のパワーと多様な機体形態

H3ロケットは2種類のフェアリング、第1段エンジン(LE-9)2基または3基、固体ロケットブースタ(SRB-3)0本、2本、4本の切り換えにより、様々な大きさや軌道の人工衛星の打ち上げに対応します。静止トランスファー軌道への打ち上げ能力は、これまでのH-IIAロケット、H-IIBロケットの能力を上回る過去最大に設定しています。

構成

H3ロケット標準型(H3-24L)主要諸元

全長(m) 63
全備質量(t) 574(H3-24L)(ペイロード除く)
誘導方式 慣性誘導方式

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