全球降水観測計画「GPM」

開発中

プロジェクトトピックス


2012年4月2日 更新

「DPR」をNASAに引き渡しました

3月30日、米国航空宇宙局(NASA)ゴダード宇宙飛行センター(GSFC)にて、全球降水観測計画(GPM計画)の主衛星に搭載される二周波降水レーダ(DPR)を、NASAに引き渡しました。
DPRを搭載したGPM主衛星は、これからGSFCにてシステム試験を実施します。その後、日本に輸送され、平成25年度に種子島宇宙センターからH-IIAロケットで打ち上げられます。
DPRは、TRMMに搭載した降雨レーダ(PR)の技術を応用した世界最先端の精度を誇る降水観測装置です。DPRの観測データを基準として、GPM主衛星や国際協力パートナ(衛星群)の観測データを校正し、組み合わせることで、3時間毎の全球降水観測を実現します。
[引渡署名式出席]
 JAXA GPM/DPRプロジェクトチーム
 小嶋プロジェクトマネージャ
 NASA 地球科学事業部
 フライトプログラム サブディレクター スティーブ・ニーク(Steve Neeck)
(写真上:ゴダード宇宙飛行センターに到着したDPR、写真下:引渡書署名式/写真提供:NASA)

チームリーダが語る私たちのミッション


水は私たち人間だけでなく、全ての地球上の生命にとって欠かせないものです。そういう意味で、少し大げさな言い方かもしれませんが、GPM/DPRは「命を育むプロジェクト」なのだと私は思っています。
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プロジェクト概要


プリント

GPM主衛星と副衛星群で3時間毎の全球降水観測へ

21世紀は「水の世紀」と言われています。水は地球環境を特徴づける重要な要素であり、私達の生活や経済活動を左右します。今、私達は世界各地で水不足、洪水等、多くの水の問題に直面しています。更に温暖化や気候の変化により地球上の水の循環が影響を受け、大雨や旱魃等の異常気象が増えることが予想されます。これらの問題を解決するために必要なことは、淡水資源の源である降雨を正確に把握し、異常気象への予測や対策の技術を向上させることです。
これまで日本は、NASAと共同の熱帯降雨観測衛星「TRMM」で、熱帯の降雨量の観測を行ってきました。全球降水観測計画(GPM)では観測範囲を高緯度まで広げ、より高精度、高頻度の観測を目指します。
GPM計画は二周波降水レーダー(DPR:Dual-frequency Precipitation Radar)とマイクロ波放射計を搭載した主衛星と、マイクロ波放射計を搭載した副衛星群とからなるスケールの大きな観測計画です。日本(JAXA)とアメリカ(NASA)が中心となり、米国海洋大気庁(NOAA)、フランス、インド、中国等との国際協力により実現します。
JAXAは、主衛星の打ち上げ(検討中)と、情報通信研究機構(NICT)と協力して主衛星に搭載されるDPRの開発を担当します。主衛星の本体および主衛星に搭載されるマイクロ波放射計はNASAが開発を担当します。マイクロ波放射計を搭載する副衛星群については、NASA、NOAA、フランス、インド、中国等の機関が開発を担当します。これら、複数機の副衛星群により、約3時間毎の全球降水観測が可能になります。